織女星

織女星

しょくじょせい

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意味・由来

「織女星(しょくじょせい)」とは、こと座の一等星「ベガ」のことで、七夕伝説に登場する「織姫(織女)」にあたる星です。秋の夜空、天の川の西岸に青白く清らかに輝きます。初秋の季語であり、天の川を挟んで対岸にある牽牛星(アルタイル/彦星)とともに、古くから七夕の主役として親しまれてきました。単なる天体としての美しさだけでなく、一年に一度の逢瀬を待つ切ない恋心や、澄み渡る秋の夜の静けさを象徴する風情豊かな季語です。

この季語で詠むコツ

天文学的な星の輝きだけでなく、伝説が持つロマンチックな物語性や、秋の訪れによる大気の澄んだ冷涼感を重ねて詠むのが効果的です。七夕の夜の情景はもちろん、夜空を見上げる人間の心情(恋情、孤独、祈りなど)を託すと深みが生まれます。また、「牽牛星」や「天の川」との位置関係、夜の静寂や地上風景(白壁、水辺、夜風など)との対比を描くことで、星の青白い光がより鮮やかに引き立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・光・色彩を表す言葉(青白き、冴ゆる、瞬く、冷ややかに、銀色) ・夜空・自然の言葉(天の川、銀漢、夜気、夜風、水面、露) ・情緒・感情を表す言葉(逢瀬、祈り、仰ぐ、孤り、静寂、待つ)

織女星」の俳句例 (3件)

織女星仰ぐに髪の乱れけり
杉田久女【現代語訳】夜空に輝く織女星をじっと見上げているうちに、夜風に吹かれていつの間にか私の髪が乱れてしまっていた。 【鑑賞】天を仰いで星を見つめる女性の情熱的な横顔と、秋風に乱れる黒髪の艶やかさが印象的な名句です。織女の物語に自身の切ない恋情や情念を重ね合わせ、ドラマチックな一瞬を鮮やかに切り取っています。
織女星いま白壁の真上にあり
山口青邨【現代語訳】見上げると、織女星がちょうど家の白い土壁の真上にくっきりと輝いている。 【鑑賞】地上の白壁の直線的な美しさと、天空に静かに煌めく青白い織女星の取り合わせが非常にモダンで絵画的な一句です。澄み切った秋の夜の清潔感と静けさが際立っています。
織女星はなやかにしてさびしき星
日野草城【現代語訳】織女星は、まばゆく華やかに光り輝いていると同時に、どこか切なく寂しげな星である。 【鑑賞】一等星としての凛とした輝きの華やかさと、天の川を隔てて遠く牽牛を想う孤独感を率直に捉えた句です。星そのものの美しさと七夕伝説の哀歓が見事に凝縮されています。

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