白茯苓

白茯苓

しろぶくりょう

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意味・由来

白茯苓(しろぶくりょう)は、松の根に寄生するサルノコシカケ科のキノコの一種「マツホド」の菌核を乾燥させた生薬「茯苓」のうち、皮を剥いだ内部の白い部分を指します。滋養強壮や利尿、鎮静などの効果がある漢方薬として古くから重宝されてきました。また、この茯苓の粉末と砂糖などを練り合わせた白い干菓子・銘菓(茯苓糕など)を指すこともあります。秋に松林で掘り出されることや、滋養を求める深まる秋の気配と結びつき、秋の季語として扱われています。

この季語で詠むコツ

白茯苓の持つ「白さ」「生薬の素朴な渋みや香り」「静けさ」「古風な風情」に着目して詠むのがポイントです。漢方薬としての養生・病の癒えゆく静かな時間、あるいは旅路の薬売りや宿場町の秋寂びた風景、茶席で供される上品な干菓子としての端正な佇まいなどを捉えると、深みのある秋の情緒を表現できます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・視覚・色彩:白き包み紙、薬研(やげん)、松の根、古き町並み ・感覚・動作:噛む、煎じる、包む、ほろ苦し、淡し ・時候・自然:秋の風秋の雨、秋の暮、松風、深秋

白茯苓」の俳句例 (3件)

白茯苓売るや木曾路の秋の風
森川許六【現代語訳】木曽路の街道で白茯苓が売られている。吹き抜ける秋の風に、旅情と季節の深まりがしみじみと感じられることだ。 【鑑賞】木曽の山深い宿場町で名産の白茯苓を商う光景を描いた句。街道を吹き抜ける涼やかな秋風と、白茯苓の素朴で静かな佇まいが見事に調和し、旅情あふれる秋の情趣を漂わせています。
白茯苓包む紙あり秋の風
村上鬼城【現代語訳】白茯苓を包んでいる白い薬包紙がある。その静かな佇まいに、身に染みる秋の風が吹き抜けていく。 【鑑賞】生薬としての白茯苓とその包み紙の清潔感ある白さが、秋の冷気と澄んだ風を際立たせています。鬼城らしい日常の静謐な観察眼と、淡い哀感が漂う名句です。
白茯苓噛みて久しき秋の暮
飯田蛇笏【現代語訳】白茯苓を口に含んで噛みしめながら長い時間を過ごしているうちに、静かに秋の日が暮れていく。 【鑑賞】白茯苓の微かな苦味や素朴な風味を舌先で味わいながら、じっと暮れゆく秋の気配に浸る様子を描いています。内省的で重厚な秋の時間が濃密に表現されています。

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