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「新酒(しんしゅ)」とは、その年の秋に収穫されたばかりの新米を用いて造られた、できたての新酒のことです。別名「今年酒(ことしざけ)」「新走り(あらばしり)」とも呼ばれます。古くは秋の終わり(旧暦八〜九月頃)に醸造され、神仏への収穫の感謝とともに人々が酌み交わしました。熟成された古酒とは異なり、若々しくフレッシュな香りと、やや荒削りでピリッとした喉ごしが特徴で、秋の豊かな実りと祝祭の気分を象徴する生活・行事の季語です。
新酒の魅力である「新鮮さ」「香り」「活気」を五感を使って表現するのがポイントです。単に「酒を飲んで美味しい」という報告にとどまらず、搾りたての芳醇な匂い、口に含んだ瞬間の弾けるような舌触り、酒蔵や酒屋の賑わい、あるいは酒器の温もりなどを捉えましょう。また、秋の深まりゆく夜の冷気や虫の声など、周囲の静けさと新酒がもたらす心の高揚感との対比を描くと、ぐっと情緒が深まります。
・味覚や器:「濁り」「盃(さかずき)」「猪口」「杉樽」「新米」「肴(さかな)」 ・情景や動作:「醸す(かもす)」「注ぐ(つぐ)」「酌む(くむ)」「灯」「夜寒(よさむ)」「杉玉(すぎたま)」 ・感情や様子:「ほのぼのと」「賑はひ(にぎわい)」「酔ひ(よい)」「もてなす」
宵の酔い
新酒の樽割るるとき
戻りけり