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山薊は、秋の山地や高原などに自生するキク科アザミ属の植物、およびその花を指す秋の季語です。春に人里近くで見られる野薊とは異なり、草丈が高く、秋の深まりとともに濃い紅紫色の頭花を咲かせます。葉には鋭い棘を持ち、厳しい自然環境の中で凛と立つ姿には、野趣あふれる力強さと、どこか孤高で近寄りがたい気品が漂っています。
山薊を詠む際は、鮮やかな花の色だけでなく「棘の鋭さ」や「山の荒涼とした風景」に目を向けるのがコツです。登山道や岩場、霧が湧く斜面など、山ならではの環境と取り合わせることで、この花が持つ野性味や哀愁が引き立ちます。春の薊に比べて背丈が伸び、秋風に吹かれて揺れる佇まいを描き、秋の寂寥感や澄んだ空気を表現してみましょう。
・峠、尾根、岩肌、杣道(秋の山の情景を具体化する言葉) ・棘、濃紫、野分、秋風(植物の質感や秋の気配を表す言葉) ・山霧、夕餉の煙、夕暮れ(山あいの時間や空気感を醸し出す言葉)
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鹿の声して
杜の暮る
楓の葉
染まりて山の
色を編み
まだ聞かぬ
鹿の声待つ
山深し
十字路の
どこかに消ゆる
鹿の声
天空を
突いて地渡る
鹿の聲
鹿の声
ついぞ聞かずに
古希ならむ