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「秋蚕(あきご・しゅうさん)」とは、秋に飼育される蚕(かいこ)のことです。養蚕は春に行われる「春蚕(はるご)」が盛大で知られますが、初秋から晩秋にかけて飼育される秋蚕も重要な生業でした。春の生命感あふれる明るさに比べ、秋蚕の時期は日が短くなり、朝晩の冷え込みが増す季節です。農家の人々は寒さから蚕を守るために室温を保ち、夜なべをして桑の葉を与え続けます。秋の深まりゆく寂寥感と、農村のひたむきな暮らしの営みが重なり合う、情緒深い生活季語です。
秋蚕を詠む際は、秋特有の「静けさ」「冷気」「光と影」に着目すると効果的です。数千、数万頭の蚕が一斉に桑を食む「サラサラ」という微細な音は、時に外の秋雨の音のようにも聞こえ、聴覚的な描写がよく映えます。また、秋の夜の寒さ(夜寒)や、暗い山あいの集落にぽつぽつと灯る養蚕農家の明かりなど、視覚的なコントラストを捉えることで、生活のぬくもりや切なさを鮮やかに描き出すことができます。
・聴覚に関する言葉(桑食む音、夜半の雨、さざめき、静寂) ・光や影に関する言葉(ともしび、灯影、山陰、障子) ・秋の深まり・気候(夜寒、山暮れ、暮早し、露、秋風) ・生活用具・場所(蚕棚、土間、筵、桑籠)
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