秋の雛

秋の雛

あきのひな

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意味・由来

「秋の雛(あきのひな)」とは、秋の季節に取り出されたり飾られたりする雛人形のことです。江戸時代、旧暦九月九日の「重陽の節句(菊の節句)」に、春の雛人形を再び飾って大人の女性の健康や長寿を願う「後の雛(のちのひな)」の風習が広まりました。また、秋晴れの日に長持などから出して風を通す「虫干し」の際に目にする雛人形を指すこともあります。春の桃の節句の華やかさとは対照的に、澄み渡る秋の空気と静寂のなかで、落ち着いた風情やどこか懐旧の情を漂わせる季語です。

この季語で詠むコツ

春の雛祭りが持つ若々しい明るさや祝祭感と対比させ、秋ならではの「静けさ」「古びた美しさ」「光と影」に着目するのがポイントです。歳月を経て少し色あせた衣装、秋の澄んだ斜光に照らされる人形の端正な顔立ち、あるいは人形を通して思い起こされる過去の記憶や家族の面影など、内省的でしっとりとした情緒を詠み込むと深みが出ます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 光・影:秋の日、夕影、木漏れ日、障子の白さ、灯影(ほかげ)
  • 状態・質感:古りたる、うすら埃、色褪せし、手のぬくもり、絹の擦れ
  • 空間・心情:座敷、一人居、母の面影、追憶、静寂

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