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「瀬田嵐(せたあらし)」とは、初夏から夏にかけて、琵琶湖の南端に位置する滋賀県の瀬田川流域や瀬田の唐橋あたりに吹き抜ける、局地的な突風のことです。比良山地などから吹き下ろす風が湖面を渡り、狭い川口へ向かって一気に吹き荒れる自然現象で、古くから旅人や舟人に恐れられ、またその激しさと吹き去った後の涼やかさで知られてきました。夏の夕立の前触れとして突然空を曇らせて吹くことも多く、近江の歴史や豊かな水景色と結びついた、夏特有の力強い風の季語です。
激しく動く自然の迫力や、風によって一変する周囲の光景を捉えるのがポイントです。瀬田の唐橋を渡る人の着物が煽られる様子、湖面に急に立つ白波、川霧や水しぶきなど、視覚的・体感的な描写を取り入れると臨場感が出ます。また、それまでの蒸し暑さが突風によって一気に吹き払われる劇的な変化や、夕暮れの薄暗がりと組み合わせることで、ドラマチックな一句に仕上がります。
・水や橋に関する言葉(唐橋、橋桁、湖面、川波、舟、水煙など) ・風の動きを表す言葉(煽る、巻き立つ、吹き払ふ、翻るなど) ・情景や時間帯の言葉(夕暮、暮色、比良、茜空など)