背高泡立草

背高泡立草

せいたかあわだちそう

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意味・由来

「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」は、北アメリカ原産のキク科の多年草で、晩秋に黄色い細かな花を円錐状にびっしりと咲かせます。名前の通り大人の背丈を越えるほど高く育ち、花が泡立つように群がり咲く姿からこの名がつきました。明治時代に観賞用として渡来し、戦後に空き地や河原、線路沿いなどで爆発的に繁殖しました。旺盛な生命力と鮮やかな黄色が秋の深まりを強く印象づける、現代俳句で定着した秋の季語です。

この季語で詠むコツ

「せいたかあわだちそう」は9音あり、中七や上五にそのまま置くと字余りになりやすい季語です。そのため、下五に置くか、「背高泡立草(9音)」を上五から中七にかけてまたがらせる句跨がりを活用するとリズムが整いやすくなります。また、どこか荒涼とした現代の都市風景や、過剰な生命力の不気味さ・力強さ、あるいは一面の黄色の鮮烈さに焦点を当てて描写するのがポイントです。

相性のいい言葉・取り合わせ

・都市・人工物の風景(ガード下、フェンス、空き地、廃屋、線路、重機) ・色彩・光の描写(夕暮れ、黄、煤煙、逆光、影) ・動態を表す言葉(群れる、埋まる、揺れる、伸びる、覆う)

背高泡立草」の俳句例 (3件)

背高泡立草わけて牛近づけり
飯田龍太【現代語訳】背高く生い茂った背高泡立草を掻き分けるようにして、牛がこちらへと近づいてきた。【鑑賞】人の背丈を越えるほど鬱蒼と繁る草むらから、ゆったりと姿を現す牛の量感が鮮やかに捉えられています。外来種の圧倒的な繁殖力と、牧歌的な牛の存在感が見事に対比された力強い名句です。
背高泡立草日の暮るるまで黄色
鷹羽狩行【現代語訳】背高泡立草は、日が暮れてあたりが暗くなるまで鮮烈な黄色を放ち続けている。【鑑賞】周囲の風景が夕闇に溶け込んでいくなかでも、背高泡立草の黄色だけがいつまでも目に焼き付くように残る様子を詠んでいます。簡潔な言葉運びながら、その鮮烈な色彩と生命力がくっきりと浮かび上がります。
背高泡立草揺るるは風に非ずして
飴山陣【現代語訳】背高泡立草がざわざわと揺れているのは、風のせいではなく(何者かが中に潜んでいるからだ)。【鑑賞】深く生い茂る背高泡立草の群生が揺れる瞬間を捉え、その奥に小動物や人の気配を感じさせるサスペンスフルな一句です。繁茂する草むらの濃密な不気味さと季節の深まりが巧みに表現されています。

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