扇置く

扇置く

おうぎおく

俳句びと 公式スマートフォンSNS

あなたの句を、世界に届けよう

季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。

意味・由来

「扇置く(おうぎおく)」は初秋の季語です。夏の厳しい暑さの間、肌身離さず手にして涼をとっていた扇を、朝夕の涼風を感じる秋の訪れとともに手元から机や棚の上に置き、使わなくなることを意味します。単に物を置くという動作だけでなく、季節の移ろいへの安堵感や、夏が過ぎ去っていくことへの一抹の寂しさ(季節の名残惜しさ)が込められた情緒豊かな季語です。「捨扇(すておうぎ)」や「忘れ扇」とも通じ合いますが、「扇置く」は日常のふとした仕草や静けさに焦点が当たります。

この季語で詠むコツ

暑さが引いたことによる「手の手持ち無沙汰さ」や、扇を置いた場所(机、文机、窓辺など)の周囲の静けさを描写すると効果的です。身体感覚として涼しさを実感した瞬間や、夏の終わりを受け入れる静かな心理の動きを捉えるのがポイントです。大げさな表現を避け、日常のさりげない動作や室内の光景と結びつけると風情が深まります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 場所・調度:机、文机、窓辺、畳、書棚、灯影
  • 時間・光景:夕暮れ、日暮、月夜、夕餉、障子
  • 心理・動作:手持ち無沙汰、静けさ、ため息、筆をとる、手放す

扇置く」の俳句例 (3件)

扇置くや手持無沙汰の夕まぐれ
夏目漱石【現代語訳】涼しくなった夕暮れどきに扇を置いたが、夏中ずっと動かしていた手が所在なく、手持ち無沙汰に感じられることだ。 【鑑賞】夏の間はずっと扇いでいた手をふと止めて扇を置いた瞬間の、所在なさを巧みに詠んだ句です。季節の移り変わりを身体の感覚を通じてしみじみと味わう漱石らしい日常感覚が光ります。
扇置く机の上の月夜かな
正岡子規【現代語訳】使わなくなった扇を机の上に置いた。その机の上にも澄んだ秋の月光が静かに照り映えている。 【鑑賞】扇を置いた机の上に秋の冴えた月光が差し込んでいる情景を写生した句です。扇という夏の名残の品と、秋を代表する月光との対比により、室内の静寂と涼やかさが際立っています。
扇置てまた手に取らぬ日かげかな
越智越人【現代語訳】一度扇を置いてから、再び手に取ることもないまま秋の日差しが静かに傾いていくことだ。 【鑑賞】蕉門十哲の一人である越人の句です。「また手に取らぬ」という時間の経過によって、夏の暑さが完全に退き、秋が深まりつつある穏やかな気配を見事に描き出しています。

みんなの「扇置く」の詠み(人気順)

この季語を使った人気の投稿はまだありません。

みんなの「扇置く」の詠み(新着)

この季語を使った「みんなの詠み」はまだありません。

あなたが最初の1句を詠んでみませんか?

関連する「」の季語