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「後の村雨(のちのむらさめ)」は、晩秋(旧暦九月)に降る激しいにわか雨を指す季語です。ひとかたまりになって激しく降り、さっと通り過ぎていく「村雨」に「後の」が付いたもので、旧暦九月十三日の「後の月(十三夜)」の頃に降る雨、あるいは初秋や仲秋を過ぎた晩秋の冷たい雨を意味します。急激な天候の変化と、雨が去った後に一段と深まる肌寒さが特徴で、秋が深まり冬へと移ろいゆく寂寥感や澄んだ空気感を象徴する季語として愛されてきました。
激しく降って忽ち止む「動的な激しさ」と、雨上がりに残される「静寂や冷気」との対比を描き出すことが作句のコツです。雨そのものの降る勢いを描写するだけでなく、雨が去った後の濡れた落葉の風情、急に晴れ上がった夜空の月明かり、軒端から滴る雫、肌に感じる冷え込みなど、「通り過ぎた後」の情景や五感の余韻に視点を向けると、晩秋らしいしっとりとした情緒が際立ちます。
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