佞武多

佞武多

ねぶた

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意味・由来 「佞武多(ねぶた/ねぷた)」は、青森県各地で行われる代表的な夏祭りで、俳句の歳時記では初秋の季語に分類されます。七夕の夜に農作業を妨げる睡魔や悪疫を川や海へ流し去る「眠り流し(ねぶりながし)」の習俗が起源とされ、それが訛って「ねぶた」と呼ばれるようになりました。勇壮な武者絵をかたどった巨大な灯籠山車が街を練り歩き、「ラッセラー」の掛け声とお囃子、跳人(ハネト)の乱舞とともに、北国の短い夏を一気に燃え上がらせます。旧暦七月七日の行事に根差すため、暦の上では秋の季語となります。 ### この季語で詠むコツ 佞武多の魅力は、夜闇を鮮烈に切り裂く極彩色の光と、笛や太鼓、人々の熱狂的な躍動感にあります。詠む際は、その圧倒的な「光と闇」の強いコントラストや、街を揺るがす「囃子・掛け声」を五感を用いて生き生きと描くのが基本です。さらに、華やかな熱狂の渦中だけでなく、山車が通り過ぎた後の静まり返る闇の深さや、祭りが終わった後の涼風・寂寥感を捉えることで、北国の秋の訪れと絡めた奥行きのある秀句が生まれます。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 夜闇、灯(ひ)、極彩色、太鼓、笛、囃子、跳人(ハネト)、掛け声、汗、海風、潮鳴り、通り過ぐ、鎮まる、余韻

佞武多」の俳句例 (3件)

闇に立つ佞武多かがやき消ゆるなし
沢木欣一【現代語訳】漆黒の闇の中に屹立する佞武多は、鮮烈な輝きを放ち、その光彩は決して消えることがない。【鑑賞】闇と光の鋭い対比を通じて、佞武多が放つ不滅の生命力と造形の迫力を刻み込んだ一句です。祭りの山車という一時的な存在を超え、北国の人々の魂と祈りが宿る神話的な光として佞武多を捉えています。
佞武多去る闇をどつどと押し戻し
山口青邨【現代語訳】佞武多が通り過ぎていく。その巨大な灯籠の光が、迫り来る夜の闇を怒濤の勢いで押し戻しながら進んでゆく。【鑑賞】巨大な武者人形の佞武多が夜の街を堂々と進む圧倒的なエネルギーを、「闇をどつどと押し戻し」という力強い表現で見事に捉えています。北国の重厚な闇と、光り輝く巨大な灯籠との衝突が鮮烈な名句です。
佞武多過ぎて町うすくらき夜となれり
石田波郷【現代語訳】佞武多の山車と熱狂の群れが通り過ぎてしまい、町は再び薄暗い元の夜へと戻っていった。【鑑賞】直前までの眩い光とけたたましい熱狂が去った後に訪れる、急激な静寂と寂寥感を詠んだ句です。「うすくらき夜となれり」という素朴な叙述の中に、祭りの余韻と、北国の短い夏が駆け抜けて秋へと向かう哀愁が静かに滲み出ています。

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