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「中稲(なかて)」とは、実る時期によって「早稲(わせ)」「中稲(なかて)」「晩稲(おくて)」と分けられる稲の品種のうち、中間に収穫される稲のことです。古くは『万葉集』などでも詠まれてきた歴史ある言葉です。八十八夜から数えて二百二十日(新暦9月下旬頃)前後に成熟し、秋晴れの穏やかな空の下で収穫を迎えます。早稲がもたらす収穫の慌ただしさが一段落し、本格的な実りの秋を味わう落ち着いた豊かさと安らぎが感じられる季語です。
「中稲」を詠む際は、初秋の早稲のような「初物」の喜びやみずみずしさとは異なり、深まりゆく秋の気配や、野良仕事に打ち込む人々の日常の落ち着きを捉えるのがコツです。「中稲刈る」という動詞を伴う表現も多く、刈り取る際の心地よい音や、田んぼに漂う独特の藁の香り、傾きかけた秋の日差しなどを五感を通して描くと、風情豊かな情景が立ち上がります。
・天候・光景:「日和(ひより)」「薄日」「秋日」「夕暮れ」「遠山」 ・生活・寺社:「鎌」「寺」「障子」「煙」「畦道」 ・音・匂い:「音」「ひびき」「香」「風」
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