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「黒南風(くろはえ・くろばえ)」とは、梅雨の初めごろ、どんよりと黒い雨雲が空を覆うなかで吹きつける、湿っぽく強い南風のことを指します。「南風(はえ)」は南から吹く夏の風を意味する言葉で、梅雨明けの晴天に吹く爽やかな「白南風(しろはえ)」と対比される季語です。空や海が薄暗く濁り、大気が水分をたっぷりと含んで重苦しく感じられる情景を、見事に「黒」という一文字で象徴しています。
風そのものは目に見えないため、風によって生じる重苦しい空気感や、動くものに焦点を当てて詠むのが上達の秘訣です。肌にまとわりつく湿り気やぬるさといった「触覚」、暗い波や垂れ込める雲といった「視覚」、さらには潮の匂いや雨の気配といった「嗅覚」を意識すると、黒南風の生々しさが立ち上がります。単に暗い憂鬱さを嘆くだけでなく、自然の力強さや季節が巡るダイナミズムを捉えることで、深みのある一句になります。
黒南風が持つ重厚感や湿り気と響き合う、陰影のある言葉や無季の日常語を取り合わせると効果的です。 ・視覚や動きを捉える言葉:荒波、岩礁、岬、港、雨雲、水煙 ・触覚や質感を捉える言葉:湿り気、錆、鉄の扉、濡れた靴、服の重み ・生活や心理の言葉:旅情、船待ち、灯台、無口、窓硝子
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あなたが最初の1句を詠んでみませんか?薄れ日に
適ふ波音
少女像
青空に
渓流紅葉
嬉々として
秋来ぬと
便りは街の
梢より
紅葉ぞ
妻に凭れて
受け流す
冬の朝
米研ぐ指の
赤く肥ゆ
初霜を
踏み拉ぎゆく
田の柔し