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「櫟紅葉(くぬぎもみじ)」は、ブナ科の落葉高木であるクヌギの葉が、晩秋に黄褐色や赤褐色に色づく様子を指す季語です。カエデやモミジのような鮮やかな真紅とは異なり、渋みのある落ち着いた茶褐色や金褐色に染まるのが特徴です。クヌギは古くから里山や雑木林の代表的な樹木であり、炭の原料やシイタケの原木、どんぐりの実る木として人々の暮らしに深く寄り添ってきました。華美ではない素朴な色合いが、深まる秋の寂寥感や温もりを伝えてくれます。
櫟紅葉の魅力は、その「素朴さ」と「日差しの温かみ」にあります。鮮烈な美しさを追うのではなく、里山や雑木林の静けさ、夕日や木漏れ日を浴びて黄金色に鈍く光る葉の風情を捉えると実感がこもります。また、クヌギの葉は枯れてからもすぐには落ちず、枝に残って冬の風にカサカサと鳴ることも多いため、風の音や手触り、晩秋から初冬へ向かう季節の推移に焦点を当てるのも効果的です。
・場所:里山、雑木林、武蔵野、農道、日溜まり、小径 ・情景・光:夕日、西日、木漏れ日、うす日、初霜 ・感覚・動作:かさこそと、照り映える、風の音、梢(こずえ)
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