子芋
autumn 生活

子芋

こいも

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意味・由来

「子芋(こいも)」とは、里芋の親芋の周りにできる小さくて丸い芋(子芋・孫芋)のことです。秋に収穫期を迎え、古くから日本の食卓を支えてきた素朴で親しみ深い秋の味覚です。親芋からたくさんの子芋が寄り添うように育つ姿から、豊作や子孫繁栄の象徴としても喜ばれてきました。皮を蒸してつるりと剥いて食べる「衣被(きぬかつぎ)」や、煮転がし、汁物の具など、日常の温かな暮らしと深く結びついた季語です。

この季語で詠むコツ

子芋を詠む際は、その小さくころころとした「形状の愛らしさ」や、皮を剥いたときの「白さ・ぬめり・つるりとした触感」、あるいは調理中の「立ち上る湯気や温もり」に注目するのがコツです。また、親芋と子芋の関係性から家庭や家族の温かさを連想させたり、水や土の気配を捉えて収穫の手触りを表現したりすると、生活感と詩情が両立した味わい深い句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 動詞:洗ふ、剥く、煮る、蒸す、転がる、茹づる
  • 道具・器:盥(たらい)、桶、ざる、鍋、鉢、土鍋
  • 状態・五感:白し、ぬめり、温もり、湯気、土の香、ころころ

子芋」の俳句例 (3件)

親芋に離れぬ子芋茹でこぼす
桂信子【現代語訳】親芋にぴったりとくっついて離れない子芋を、そのまま一緒に茹でこぼして灰汁を取る。 【鑑賞】親芋と子芋の仲睦まじい様子を日常の台所仕事の中で捉えた句です。子芋の健気な姿と調理の丁寧な所作が重なり、家庭の温もりや命のつながりを感じさせます。
洗ひたる子芋の土や盥の底
正岡子規【現代語訳】きれいに洗い上げた子芋の泥土が、盥(たらい)の底に沈んでいることだ。 【鑑賞】泥を洗い落として白くきれいになった子芋と、盥の底に沈んだ黒い土の対比が見事な写生句です。秋の収穫の喜びと水仕事の清々しさが鮮やかに描かれています。
掌にのせて子芋の土を払ひけり
高浜虚子【現代語訳】手のひらに子芋をちょこんと載せて、ついていた土を払ったことだ。 【鑑賞】小さな子芋を手のひらに載せる動作から、収穫物への慈しみや愛らしさが伝わってきます。飾らない日常の素朴な一瞬を平明な言葉で切り取った名句です。

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