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「気虫(きむし)」とは、主に毛虫(特に秋に見られるヒトリガの幼虫など)を指す秋の季語です。毛虫の「毛」が「気」に転じたという説や、皮膚に触れると「気が気でない(ぶつぶつができる)」こと、あるいはその気味悪さから「気虫」と名付けられたと言われています。秋が深まると、樹上の葉を食べつくした気虫たちが糸を垂らして地上へ下り、落ち葉の隙間や壁、時には室内へと這い出します。単に不快な虫としてではなく、秋の静けさや深まり、寒さに向かう季節の寂寥感を象徴する季語として親しまれてきました。
気虫は嫌われやすい生き物ですが、俳句ではその小さな動作や存在感を丁寧に写生することで味わい深い句になります。「糸を垂らして落ちる瞬間」や「日向の石垣をゆっくり這う様子」など、視覚的な動きを具体的に観察することがポイントです。また、秋の冷たい風や傾く日差しといった季節感のある背景と取り合わせることで、気虫の持つ独特の哀愁や生命の営みを強調することができます。
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