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「かせぎ草(かせぎぐさ)」は、キク科の多年草である「ヨモギ(蓬)」の秋における異称・別名です。春の「蓬」は瑞々しく、草餅などの原料として親しまれますが、秋になると草木が枯れ始め、その葉は白く乾燥していきます。この時期のヨモギを刈り取り、お灸に使う「艾(もぐさ)」の原料とすることから、「生活の糧を得る(稼ぐ)草」という意味で「かせぎ草」と呼ばれるようになりました。また、葉の裏に白い毛が密生している様子が、冬の寒さで皮膚が荒れる「皴(かせ)」に似ていることから名付けられたという説もあります。秋の寂しげな風景の中に、人々の実用的な営みが溶け込んだ、生活感あふれる季語です。
「かせぎ草」を詠む際は、単なる秋の野草としての姿だけでなく、それが「人の手によって刈り取られ、役立てられる」という生活の気配を意識することがポイントです。春の青々としたヨモギとは異なり、秋の「かせぎ草」は、少し枯れかけた色合いや、白っぽく乾燥した質感を持っています。そのひなびた風情や、露に濡れる寂しげな様子、あるいは天日に干されている農村ののどかな風景などを具体的に描写すると、季語の持つ哀愁と温かみが引き立ちます。
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