1647年 - 1732年

杉山杉風

すぎやまさんぷう

作風・特徴

穏やかで格調ある温かな市井の目線の句風。豪商としての人間的な大きさが滲み、芭蕉の「かるみ」の精神に通じる平易な詠みぶりが特徴。

生涯・略歴

江戸前・中期の俳人で、松尾芭蕉の十哲の一人。江戸の魚問屋を営む豪商であり、芭蕉の経済的な支援者としても重要な役割を果たした。深川の芭蕉庵を提供したことでも知られ、芭蕉が「奥の細道」の旅に出る際にも援助を惜しまなかった。俳人としては穏やかで格調ある句風を持ち、芭蕉一門の重鎮として俳壇に大きな影響を与えた。

代表句 (5件)

五月雨に 蛙の泳ぐ 戸口かな
撫子を 打つ夕立や さもあらき
おぼつかな土用の入りの人ごころ
昼寝して手の動きや団扇かな
七夕竹やわが世の貧ここにあり
季語: 七夕竹 (autumn)
【現代語訳】飾られた七夕竹を眺めていると、貧しい我が暮らしぶりがここにそのまま現れているようだ。\n【鑑賞】芭蕉門下の高弟・杉山杉風の句。質素な短冊やわずかな飾りが揺れる笹竹に、自らの慎ましい生活ぶりを投影しています。自嘲を含みつつも、七夕という風流な行事を愛しみ、ありのままの暮らしを受け入れる俳諧味と温かな情感がにじみ出ています。