十六豇豆

十六豇豆

じゅうろくささげ

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意味・由来

十六豇豆(じゅうろくささげ)は、ササゲの一種で、長さが30〜50センチメートルほどにもなる非常に長い莢(さや)が特徴のマメ科の植物です。さやの中に豆が十六粒ほど並んで入っていることからこの名がついたといわれています。主に愛知県や岐阜県など東海地方の伝統野菜として親しまれており、秋の初めにすだれのように長く垂れ下がる莢を実らせます。

この季語で詠むコツ

十六豇豆の最大の魅力は、その独特でユニークな「長さ」と「垂れ下がる姿」です。畑の棚から何本もひょろひょろと垂れ下がる様子は、どこかのどかでユーモラスな風情を醸し出します。風に揺れる軽やかな動きや、夕暮れの畑に垂れる影、あるいは長さを生かした調理風景(茹でる、切る、和えるなど)を具体的に捉えると、生活感や季節の深まりをいきいきと描写できます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・視覚・形状:すだれ、棚、垂る(たる)、長き、ゆらぐ、ひもすがら ・動作・生活:茹でる、結ぶ、刻む、夕餉(ゆうげ)、籠(かご) ・環境・光景:夕風、畑の隅、秋日和、土の香

十六豇豆」の俳句例 (3件)

十六ささげ夕風もなき垂れやうぞ
及川貞【現代語訳】十六ささげが、夕風も吹いていないのにだらりと長く垂れ下がっていることだよ。 【鑑賞】風がない静かな夕暮れのひとときに、ただひたすら長く垂れ下がっている十六ささげの存在感を見事に捉えています。「夕風もなき」という静けさの描写によって、その細長いフォルムとどこか脱力したようなユーモラスな佇まいが際立っています。
十六ささげ一尺の雨降りにけり
阿波野青畝【現代語訳】十六ささげの莢と同じように、一尺もの長さに見える大粒の雨が降ってきたことだ。 【鑑賞】長く伸びた十六ささげの莢(さや)の長さを、ざあざあと真っ直ぐに落ちる秋の雨の長さに重ね合わせた見立ての妙が光る一句です。リズミカルな語口の中に、勢いよく降る雨と畑の作物が生き生きと潤う情景が鮮やかに描かれています。
十六ささげ青きを茹でて盛り上げし
高浜年尾【現代語訳】十六ささげの鮮やかな青(緑)いものを茹でて、器にたっぷりと盛り上げた。 【鑑賞】収穫したばかりの十六ささげを茹で上げ、食卓の器に盛った家庭的で温かみのある日常の一コマです。「青きを茹でて」という色彩の強調から、茹でたての瑞々しい緑色と湯気、そして秋の実りをいただく素朴な喜びが伝わってきます。

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