初音

初音

はつね

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意味・由来

「初音(はつね)」とは、その年の春に初めて聞く鶯(うぐいす)の鳴き声のことです。古くから人々は、春の到来を告げる鶯の第一声を特別な喜びをもって待ちわびてきました。平安貴族の間でも吉兆として重んじられ、『源氏物語』第二十三帖の巻名としても広く親しまれています。単に鶯が鳴くことだけでなく、「今年初めて耳にした」という感動や、寒さが残る中で芽吹く春の気配そのものを象徴する美しい季語です。

この季語で詠むコツ

「初音」という言葉自体に鶯の鳴き声という意味が含まれているため、句の中に改めて「鶯」と詠み込む必要はありません。まだ鳴き慣れておらず、少し舌足らずでおぼつかない鳴き声の初々しさを捉えたり、早朝の静寂の中で思いがけず響き渡る声に耳を澄ませる瞬間を切り取ると、実感がこもります。また、山里の澄んだ空気や、目覚めたばかりの寝室の静けさなど、周囲の情景を丁寧に描写することで、初音の清々しさが際立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・場所や情景を表す言葉:山里、谷間、杉木立、縁側、薄日、朝霞 ・動作や心情を表す言葉:耳澄ます、目覚め、届く、ためらふ、聞き留む

「初音」の俳句例 (2件)

この梅に牛も初音となきつべし
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
前山や初音する時はろかなり
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)

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