2月の季語一覧

旧暦:如月(きさらぎ)季節:初春(春)二十四節気:立春(2月4日頃)・雨水(2月19日頃)

暦の上で春を迎え、雪解けや春の兆しを感じる季語です。

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代表的な2月の季語と名句

正岡子規や高浜虚子などの名句(出典つき)とともに、2月を代表する季語を紹介します。

梅

うめ

春植物

梅さくや藁屋四五軒犬の聲

― 正岡子規

意味・由来 梅は、バラ科の落葉高木で、早春の寒さの中でいち早く花を咲かせることから「百花の魁(さきがけ)」と称されます。中国から渡来したとされ、万葉集の時代には桜よりも梅のほうが愛でられていました。厳しい寒さに耐えて咲く姿は、高潔さや忍耐の象徴としても重んじられてきました。現代でも、春の訪れをいち早

椿

つばき

春植物

赤い椿白い椿と落ちにけり

― 河東碧梧桐『碧梧桐句集』

意味・由来 椿はツバキ科の常緑高木で、春の訪れとともに赤や白の鮮やかな花を咲かせます。古くから日本人に親しまれており、『万葉集』にもその美しさが詠まれています。名前の由来は、葉に艶があることから「艶葉木(つやばき)」、あるいは厚みのある葉から「厚葉木(あつばき)」が転じたとする説が有力です。冬に咲く

白魚

しらうお

春

白魚かそも/\氷のかげなるか

― 正岡子規

意味・由来 白魚(しらうお)は、シラウオ科の体長数センチほどの細長い小魚です。早春から春にかけて産卵のために海から川の河口や汽水域へと遡上してきます。生きているときは氷のように美しく透き通っており、水揚げされて息絶えると次第に白くなることから「白魚」の名がつきました。江戸時代には隅田川の名物として徳

長閑

のどか

春

長閑さや障子の穴に海見えて

― 正岡子規

意味・由来 「長閑」は、春の暖かな日差しの中で空気がゆったりと和み、天地の万物がのんびりと落ち着いている様子を表す三春の季語です。平安時代の和歌にも「のどけし」として多く詠まれており、古くから日本人に愛されてきた春の実感です。寒さが緩んで心身ともにほぐれていくような、穏やかな空気感を一言で象徴してい

初音

はつね

春

この梅に牛も初音となきつべし

― 松尾芭蕉

意味・由来 「初音(はつね)」とは、その年の春に初めて聞く鶯(うぐいす)の鳴き声のことです。古くから人々は、春の到来を告げる鶯の第一声を特別な喜びをもって待ちわびてきました。平安貴族の間でも吉兆として重んじられ、『源氏物語』第二十三帖の巻名としても広く親しまれています。単に鶯が鳴くことだけでなく、「

紅梅

こうばい

春植物

紅梅は娘たのんで折らせけり

― 正岡子規

意味・由来 紅梅(こうばい)は、紅色や桃色の花を咲かせる梅の総称です。同じ梅でも白梅に比べて開花がやや遅く、春の気配が少しずつ深まる頃に見頃を迎えます。まだ冷たい風が残る早春の景色の中で、ぽっと灯りがともったような濃淡の紅は、春の訪れを告げる喜びや温もり、艶やかな華やぎを感じさせます。古くから白梅の

芹

せり

春

悲まんや墨子燒芹を見ても亦

― 松尾芭蕉

意味・由来 「芹(せり)」は、セリ科の多年草で、春の七草の一つとして古くから親しまれている春の季語です。水田のあぜ道や清らかな小川の浅瀬、湿地などに群がり生えます。その名前は、一箇所に競り合うように密集して生える様子から「競り(せり)」と名付けられたと言われています。特有の清々しい強い香りと心地よい

若菜

わかな

春

わびたりや小鍋にまじる雪若菜

― 正岡子規

意味・由来 「若菜」とは、新春の野山にいち早く芽吹いた食用となる若い草のことです。代表的なものとして「春の七草」が挙げられますが、それに限らず、厳しい冬の寒さを耐え抜いて顔を出した草々の瑞々しい命そのものを指します。古代の日本では、初春に野に出て若菜を摘み、それを食べて邪気を払い無病息災を祈る「若菜

海苔

のり

春

衰や齒にくひあてし海苔の砂

― 松尾芭蕉

意味・由来 「海苔」は現代では一年中食卓で見られる馴染み深い食材ですが、俳句では春の季語となります。海苔の養殖や採取は冬の間に行われ、抄き上げて乾燥させ、風味豊かな「新海苔」として市場に多く出回るのが早春であることから、古くから春の風情として詠まれてきました。黒々とした艶と、潮の豊かな香りを閉じ込め

春めく

はるめく

春

春めくと思ひつつ執る事務多忙

― 高浜虚子

意味・由来 「春めく」は、立春を過ぎた頃、まだ寒さは残っていながらも、日差しや風の感触、空の色などに春らしい気配がほんのりと感じられる様子を表す季語です。「めく」は「~のようになる」「~らしくなる」という意味を持つ接尾辞で、本格的な春の到来そのものというよりは、冬から春へと移ろいゆく微かな兆しや、そ

下萌

したもえ

春

下萌ゆと思ひそめたる一日かな

― 松本たかし

意味・由来 「下萌」とは、初春の頃、枯れ草や積もった雪、土の覆いの下から、草の新芽が萌え出ている様子のことです。まだ冬の寒さが残る風景の中で、ふと足元を覗き込むと、小さな緑が確かに命の息吹を始めているのを見つけることができます。一面が春色に染まる前の、土の下でじっと春を待っていた生命のたくましさと健

蛙

かえる

春動物

古池や蛙飛びこむ水の音

― 松尾芭蕉『春の日』

意味・由来 「蛙(かえる)」は春の季語で、冬眠から目覚めて活動を始める蛙たちの様子を指します。古くは『万葉集』や『古今和歌集』の時代から「かわず」として和歌に好んで詠まれてきました。現代でも田んぼや水辺で鳴く声、コミカルに跳びはねる姿、水に飛び込む音など、五感を通して春の訪れと生命の息吹を感じさせる

2月の季語一覧

全 106 語

その他

赤椿あかつばき揚雲雀あげひばり朝霞あさがすみ朝寝あさね虻あぶ淡雪あわゆき凍解いてどけ糸遊いとゆう犬ふぐりいぬふぐり梅が香うめがか朧おぼろ朧月おぼろづき朧夜おぼろよ陽炎かげろう霞かすみ如月きさらぎ恋猫こいねこ耕馬こうば氷解こおりどけ胡蝶こちょう木の芽このめ・きのめ冴返るさえかえる実朝忌さねともき下萌したもえ春泥しゅんでい春蘭しゅんらん白魚しらうお白蝶しろちょう白椿しろつばき節分せつぶん芹せり芹摘せりつみ浅春せんしゅん耕たがやし・たがえし凧たこ蝶ちょう蝶々ちょうちょう・ちょうちょ蜷にな猫の恋ねこのこい猫の妻ねこのつま根芹ねぜり野梅のうめ・やばい残る寒さのこるさむさ残る雪のこるゆき長閑のどか海苔のり海苔舟のりぶね蜂はち初午はつうま初音はつね花椿はなつばき春浅しはるあさし春寒はるさむ・しゅんかん春寒しはるさむし春雨傘はるさめがさ春立つはるたつ春菜はるな春野はるの春の雨はるのあめ春の風邪はるのかぜ春の草はるのくさ春の暮はるのくれ春の駒はるのこま春の芝はるのしば春の空はるのそら春の月はるのつき春の猫はるのねこ春の日はるのひ春の闇はるのやみ春の夕はるのゆうべ・はるのゆう春の雪はるのゆき春の夜はるのよ春の宵はるのよい春めくはるめく春山はるやま干鱈ひだら雲雀ひばり蕗の薹ふきのとう福寿草ふくじゅそう牡丹の芽ぼたんのめ舞雲雀まいひばり芽め萌もえ柳やなぎ柳の糸やなぎのいと山椿やまつばき雪解ゆきどけ・ゆきげ余寒よかん呼子鳥よぶこどり立春りっしゅん立春大吉りっしゅんだいきち若草わかくさ若菜わかな
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