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「紅染月(べにそめづき)」は、陰暦八月(現在の九月頃・仲秋)の異称です。木々の葉がうっすらと色づき始め、深まりゆく秋とともに草木が紅に染まっていく季節であることからこのように呼ばれるようになりました。また、かつて紅花を用いて鮮やかな紅色を染め出す時期であったことに由来するという説もあります。単に「秋の月」の美しさを愛でるだけでなく、夜空にかかる清らかな月光と、地上で色づき始める自然のうつろいが溶け合うような、雅やかで情緒豊かな季語です。
「月」という文字が入っていますが、月そのものの形や光景に終始するのではなく、「八月という月(時期)」そのものを指す言葉でもあります。そのため、月光の美しさと同時に、初秋から仲秋へ移ろう季節の微細な変化を捉えるのがポイントです。例えば、わずかに色づいた葉先、吹き抜ける風の冷たさ、秋の夜の静けさなど、地上にある具体的な物や色彩と響き合わせることで、言葉の持つ雅な雰囲気を活かしつつ、立体感のある句に仕上がります。
・色彩を表す語(茜、薄紅、白、夕暮れなど) ・植物・自然の景(梢、萩、薄、露、野分など) ・静寂や陰影を導く言葉(影、夜風、しじま、更くるなど)
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