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季語辞典
大須賀乙字
俳
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大須賀乙字
おおすがおつじ
作風・特徴
作風の解説はまだ登録されていません。
代表句 (7件)
霧の下道水落ちてゐる気配かな
季語: 霧の下道 (autumn)
『【現代語訳】霧に覆われた下の道を歩いていると、どこかで水が流れ落ちているようなしっとりとした気配が漂っている。 【鑑賞】見えない水音や冷気から周囲の様子を察する繊細な感覚が際立ちます。霧がもたらす湿潤な大気と静けさが、読者の五感を優しく刺激する一句です。』
笛瓢鳴りて秋風立ちにけり
季語: 笛瓢 (autumn)
『【現代語訳】笛瓢がかすかに鳴り響き、いよいよ冷ややかな秋風が本格的に吹き始めたことだ。 【鑑賞】風の到来を肌よりも先に、笛瓢の音によって察知した瞬間を詠んでいます。目に見えない季節の推移を音によって敏感に捉えており、秋の澄んだ空気感ともの寂しさが真っ直ぐに伝わってくる端正な名句です。』
交喙や赤松青き梢より
季語: 交嘴鳥 (autumn)
『【現代語訳】交喙が、赤松の青々と茂る梢から姿を見せ(または飛び立ち)、鳴いている。\n【鑑賞】赤松の幹の赤・針葉の青(緑)と交喙の存在をシンプルな描写で捉えています。澄み渡る秋空の下、松林に集まる交喙の野趣あふれる生命感が伝わってきます。』
苧の実ちる野の小寺なる鐘の音
季語: 苧の実 (autumn)
『【現代語訳】苧の実が散り落ちている野辺の小さな寺から、夕暮れの鐘の音が響いてくる。 【鑑賞】寂れた野の小寺に秋風が吹き、苧の実が散る中で響く鐘の音を聴覚と視覚で捉えています。侘び寂びの効いた情景が広がり、深まりゆく秋の孤独感と静寂が余韻を残します。』
霜踏むや鹿追ふ犬の聲遥か
季語: 霜踏む鹿 (autumn)
『【現代語訳】霜を踏み分けて走る鹿を追う猟犬の声が、遠く遥かな山あいに響いている。 【鑑賞】冷え冷えとした霜の気配と、山谷に遠く木霊する犬の声の対比が、晩秋の野生の厳しさを鮮烈に描き出しています。』
名の木散る道のおのづと静もりぬ
季語: 名の木散る (autumn)
『【現代語訳】名木が葉を散らすこの小道は、自然と人通りも途絶えて静まり返っている。【鑑賞】名木から舞い散る落葉が道を覆い、いつしか辺り全体が深閑とした静寂に包まれていく様子を詠んでいます。「おのづと静もりぬ」という自然な情景把握に、晩秋の澄み切った空気と落ち着いた時間の流れが感じられます。』
紅染月遠山白く夜も更けぬ
季語: 紅染月 (autumn)
『【現代語訳】紅染月の澄んだ光のなか、遠くの山並みが白く浮かび上がり、静かに夜が更けてゆく。 【鑑賞】草木が染まりゆく季節の夜気を「遠山白く」という清澄な色彩で捉えています。紅染月がもたらす冴えた光と夜の静けさが、山々の稜線を美しく際立たせている名景です。』
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