秋咲きサフラン

秋咲きサフラン

あきさきさふらん

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意味・由来

秋咲きサフラン(単に「サフラン」とも)は、アヤメ科の多年草で、晩秋に淡い紫色の可憐な花を咲かせます。春に咲く同属のクロッカスと似ていますが、サフランは秋に咲くのが特徴です。花の中心から伸びる鮮やかな赤色の長い雌しべは、古くから貴重な薬用香辛料や染料として利用されてきました。地中海沿岸原産のエキゾチックな生い立ちと、深まりゆく秋の冷気の中にひっそりと凛として咲く姿が愛され、秋の季語として定着しています。

この季語で詠むコツ

薄紫の花びらと鮮紅色の雌しべの鮮烈な「色彩の対比」、そして晩秋特有の「澄んだ光や冷気」を捉えるのがポイントです。また、エキゾチックな香りや薬効を持つ植物でもあるため、異国情緒や室内の静けさ、心身をいたわるような内省的な情景ともよく馴染みます。「サフラン」と五音で使うことも多く、リズムを整えやすいのも特徴です。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 色彩・光: 紫、紅、黄、夕暮、白光、日ざし
  • 室内・道具: 窓辺、机上、玻璃(ガラス)、白磁、薬瓶
  • 気候・情景: 秋冷、晩秋、小春日、庭隅、雨あがり

秋咲きサフラン」の俳句例 (3件)

サフランや花剪り採りて机上澄む
飯田蛇笏【現代語訳】サフランの花を庭から摘み取って机の上に挿すと、机のまわりの空気が清らかに澄み渡った。 【鑑賞】晩秋の凛とした空気の中、紫のサフランを一輪飾ったことで、書斎の空間が一気に引き締まる様子を端正に描いています。花の持つ気品と知的な静寂が見事に調和した一句です。
サフランの咲くべく窓のあけらるる
木下夕爾【現代語訳】そろそろサフランが咲く頃だろうと、庭に向かって窓が開けられることだ。 【鑑賞】晩秋の光と風を部屋へ迎え入れるとともに、今か今かと開花を心待ちにする主人の優しい眼差しが感じられます。日常の何気ない所作の中に季節の訪れを捉えた叙情豊かな作品です。
サフランや紫にしてしづかなる
山口青邨【現代語訳】サフランが咲いている。その花は紫色で、どこまでも静かに佇んでいる。 【鑑賞】「紫にしてしづかなる」という簡潔で素直な措辞が、サフランの持つ上品で落ち着いた美しさをそのまま際立たせています。晩秋の静けさと花の色彩の深さが心に染み入る一句です。

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