秋景色

秋景色

あきげしき

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意味・由来\n「秋景色(あきげしき)」は、秋ならではの自然や人里の風景全般を指す季語です。草木の紅葉や黄葉、澄み渡る青空、実を結んだ稲穂、夕暮れの寂寥感など、秋の訪れとともに移ろう風物すべてがこの言葉に包み込まれています。視覚的な広がりだけでなく、どこか物悲しさや静けさ、落ち着きを感じさせる情緒的な響きを持っています。\n\n### この季語で詠むコツ\n「秋景色」という言葉自体が広く大きな情景を表すため、漠然と詠むと具体性を欠いてしまいがちです。コツは、手前にある具体的な「点」(一艘の小舟、鳥の羽ばたき、道端の石など)を描きつつ、その背景として「秋景色」を配することです。焦点となる具体的なモチーフを一つ置くことで、広々とした秋の空間と空気感がより鮮明に立ち上がります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・水辺や移動に関する言葉(湖、川舟、渡し、道、橋など)\n・光や空気を表す言葉(夕日、薄日、風、澄む、静けさなど)\n・日常の動作や生き物(鳥、旅人、語らう、佇むなど)

秋景色」の俳句例 (3件)

舟よせて何語るらむ秋景色
正岡子規【現代語訳】小舟を岸に寄せて、人々は何を語り合っているのだろうか。のどかで物静かな秋の景色が広がっていることだ。\n【鑑賞】川辺や湖畔で舟を寄せ合い言葉を交わす人々の姿を遠くから眺め、穏やかな秋の情景として切り取った一句です。語り合う内容までは聞こえない静寂が、広大な秋景色の情緒を引き立てています。
川舟のあまた浮べる秋景色
高浜虚子【現代語訳】川にたくさんの舟が浮かんでいる。その様子がいかにも趣深い秋の景色であることよ。\n【鑑賞】川面に無数に浮かぶ舟の様子を客観的にスケッチした句です。派手な技巧を使わず、水辺の広がりに舟が点在するありのままの風景を詠むことで、澄んだ秋の光と大気の静けさを巧みに表現しています。
秋景色まことのものに湖を展く
松本たかし【現代語訳】秋の景色を真実のもの、確かな実体とするかのように、目の前に湖が雄大に広がっている。\n【鑑賞】目の前に現れた広大な湖によって、秋の気配が単なる観念ではなく圧倒的な現実として胸に迫ってくる瞬間を詠んでいます。「まことのものに」という措辞に、澄みきった秋の湖水に対峙した際の深い感動が込められています。

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