愛の羽根

愛の羽根

あいのはね

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意味・由来

「愛の羽根(あいのはね)」は、秋(十月)から始まる赤い羽根共同募金運動に協力した際、その証として胸などに着ける赤い羽根のことです。一般的には「赤い羽根」という季語の傍題(別名・関連語)として扱われ、福祉や助け合いの精神、人々の善意や思いやり(愛)を象徴する生活・行事の季語となっています。街頭での募金活動の呼び声とともに、深まりゆく秋の風物詩として人々に温もりを感じさせます。

この季語で詠むコツ

「善意」や「愛」という抽象的な概念をそのまま言葉にするのではなく、羽根の軽やかさや鮮やかな赤色、胸元に挿したときのわずかな重み、行き交う人々の表情や街の冷えゆく空気感など、具体的な情景と結びつけて描写するのがコツです。また、賑やかな街の喧騒と自分自身のふとした孤独感や内省を対比させることで、より深い詩情を生み出すことができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・日常や街の様子(街頭、雑踏、制服、襟、胸元、夕暮れ) ・感触や色彩(深紅、微風、温もり、秋晴、冷まじ) ・心情(恥ずかしさ、温かさ、孤影、微笑み)

愛の羽根」の俳句例 (3件)

赤い羽根つけてさびしき胸ならむ
石田波郷【現代語訳】募金の赤い羽根を着けているものの、その胸のうちはどこか孤独で寂しげに見えることだ。【鑑賞】善意の証である愛の羽根を着けながらも、人間が抱える根源的な寂寥感や哀愁を見つめた名句です。外見の温かみと内面の陰影のコントラストが際立っています。
赤い羽根街の埃のなかに散る
飯田龍太【現代語訳】誰かが落とした募金の赤い羽根が、秋の乾いた街の埃の中に落ちて転がっている。【鑑賞】善意の象徴である羽根が、雑踏や埃のなかに落ちている情景を冷徹に切り取った句です。秋の乾いた空気と街の無機質な現実感が鮮やかに描き出されています。
赤い羽根つけて淋しき教師かな
加藤楸邨【現代語訳】胸元に赤い羽根を着けている、どこか寂しげな佇まいの教師であることよ。【鑑賞】生徒たちを導き、社会的には良き手本とされる教師が見せたふとした孤独感や哀愁を捉えています。赤い羽根の鮮やかさが、人物の静かな佇まいをより印象深くしています。

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