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季語 (20)

spring

かえる

### 意味・由来 「蛙(かえる)」は春の季語で、冬眠から目覚めて活動を始める蛙たちの様子を指します。古くは『万葉集』や『古今和歌集』の時代から「かわず」として和歌に好んで詠まれてきました。現代でも田んぼや水辺で鳴く声、コミカルに跳びはねる姿、水に飛び込む音など、五感を通して春の訪れと生命の息吹を感じさせる、非常に親しみ深く人気のある季語です。 ### この季語で詠むコツ 蛙を詠む際は、単に「鳴いている」という事実を描写するだけでなく、「どのような声か」「どのような動きか」を具体的に描写することがポイントです。また、蛙の姿を人間のように見立てる「擬人化」も効果的です。のどかな春の昼下がり、あるいは少し寂しげな春の夜など、時間帯や周囲の風景と蛙の対比を意識すると、より深みのある句になります。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ * 水辺・場所:田んぼ、古池、泥、小川、夕闇、山里 * 様子・動作:静か、のどか、跳ぶ、眠る、競う * 気象:春雨、夕暮れ、月夜、風

畑打

spring

はたうち

春になり、作物を植えるために畑を耕すことを表す季語です。冬のあいだ眠っていた土を起こし、新しい命を迎える準備をする光景には、春らしい活気や希望が感じられます。 俳句では、鍬(くわ)の音や土の匂い、やわらかな陽気などと結びつき、のどかな農村風景や「春の仕事始め」の空気感を表現する際によく用いられます。 また、「畑打」は 「畑うつ(はたうつ)」 と表現されることもあります。 どちらも意味は同じですが、「畑うつ」はやわらかく口語的な響きがあり、俳句の音数やリズムに合わせて使い分けられることがあります。

金冬瓜

autumn

きんとうが

spring

かわず

春の田んぼに水が張られるころ、どこからともなく聞こえてくる蛙の声。冬眠から目覚めた蛙たちは雌を呼ぶために鳴き続け、その声は昼も夜も絶えない。のどかでありながら、どこかせつない春の音です。 「かわず」はもともと、清流に棲むカジカガエルのことを指す言葉でした。その澄んだ鳴き声は万葉集の時代から歌人に愛され、「水に住む蛙の声を聞けば」と古今和歌集の仮名序にも記されるほど、日本人の感性に深く根づいてきました。平安時代を経るにつれて「かわず」という言葉は一般の蛙全体を指すようになり、そのまま俳句の季語として引き継がれています。 俳句では「かえる」と読ませると夏の季語になることもありますが、「かわず」と詠む場合は三春(旧暦1〜3月)の季語として扱われます。冬眠から覚めて鳴き始める生命力こそが、春の蛙の本質だからです。 松尾芭蕉の「古池や蛙飛込む水のおと」はあまりにも有名ですが、この句が革命的だったのは、古来「鳴くもの」とされてきた蛙を「飛び込む音」で詠んだ点にあります。和歌・連歌の型を破った一句として、1686年(貞享3年)に刊行された『蛙合』で最高位を占めました。

早春

spring

そうしゅん

立春を過ぎたばかりの2月。暦の上では春が始まっているのに、風はまだ冷たく、吐く息も白い。それでも、光の角度がほんの少し変わり、空の色がどこか柔らかくなっている——そんな「春の気配を目で見つける季節」が早春です。早春は、初春(立春から啓蟄の前日まで)に属する時候の季語で、立春(2月上旬)から2月いっぱいごろを指します。体感はまだ冬でも、日差しの中に春の息吹を感じ取る、希望に満ちた短い季節です。よく混同される「春浅し」との違いも知っておくと俳句がより楽しめます。「春浅し」は早春とほぼ同じ時期を指しますが、「まだ春めいていない」という主観的な感覚を表す季語です。一方、「早春」は春の兆しを視覚でとらえる、より客観的な言葉。まだ風の冷たい中でも、春の日の光を浴びている万象にどこか明るい春のしるしが見えてくる、そういった印象を持つ語です。同じ2月の景色でも、詠み手の視点によってどちらを選ぶかが変わってきます。また、漢字で「初春」と書くと「はつはる」と読まれ新年の季語になるため、「早春」はひらがなや読み仮名で「そうしゅん」と明示するのが俳句のルールです。

水羊羹

summer

みずようかん

水羊羹(みずようかん)は、寒天を少なめにして水分を多く含ませた、なめらかで口当たりの良い和菓子です。晩夏(7月頃)から夏全体にかけての季語で、分類は「生活」にあたります。元々は冬におせち料理の一部として作られていましたが、冷蔵技術の発達とともに夏の涼菓として定着しました。見た目も涼しげで、よく冷やして口に入れたときのすっと溶けるような食感が、夏の暑さを和らげてくれます。

春風

spring

はるかぜ

春に吹く穏やかで暖かな風。冬の厳しい寒さが和らぎ、草木を揺らす心地よい風です。

忍冬の花

summer

すいかずらのはな・にんどうのはな

忍冬の花(すいかずらのはな・にんどうのはな)は、古くから多くの俳人に愛されてきた季語です。この季語が持つ背景や歴史的文脈を理解することで、より深みのある俳句を詠むことができます。情景をありのままに写生したり、自分の感情を重ね合わせたりと、様々な表現方法が存在します。

春星

spring

はるぼし

春の夜空に輝く星。冬の星に比べて、春特有の霞がかかったような、どこか柔らかく滲んだような光を放つのが特徴です。

冬を待つ

autumn

ふゆをまつ

冬蝗

winter

ふゆいなご

冬立つ

winter

ふゆたつ

冬の蠅

winter

ふゆのはえ

小麦冬

summer

しょうばくとう

winter

ゆき

冬を象徴する降水。静けさや美しさ、厳しさを表現する。

冬瓜

autumn

とうが・かもうり

冬瓜汁

autumn

とうがじる

冬青

autumn

とうせい

冬支度

autumn

ふゆじたく

冬近し

autumn

ふゆちかし

俳人 (1)

俳句 (4)

蚊の声す 忍冬の花 散るたびに

蚊の声す忍冬の花散るたびに

忍冬のこの色欲しや唇に

忍冬の籬の家に老いにけむ