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「山霧(やまぎり)」は、秋の山々に立ちこめる濃い霧のことです。秋の季語である「霧」の一種で、寒暖差が大きくなるこの季節、冷え込んだ夜から早朝にかけて、あるいは雨上がりの山肌から立ち上るように発生します。谷底から湧き出して尾根を覆い、木々や寺社を幻想的に包み込んでは、風の吹き抜けるままに形を変えていく様子は、深まりゆく秋の情趣や寂寥感を際立たせます。
山霧は静止しているのではなく、刻一刻と動くダイナミックな存在です。「視界が突然遮られた」「一瞬にして峰が消えた」といった視覚的な変化を描くと臨場感が出ます。また、肌に触れる冷気やしっとりとした湿り気、あるいは霧の向こうから聞こえる鳥の声や遠い鐘の音など、触覚や聴覚といった五感を生かして表現すると、霧の深さや山の静寂がより鮮やかに伝わります。