薄黄木犀

薄黄木犀

うすぎもくせい

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意味・由来\n薄黄木犀(うすぎもくせい)は、モクセイ科の常緑小高木で、秋に淡いクリーム色の小花を咲かせる植物です。銀木犀(白)の変種とされ、金木犀(橙黄色)よりも淡く上品な色合いと、金木犀ほど主張しすぎない優しく甘い芳香が特徴です。中国原産で、日本でも庭木や公園樹として親しまれています。鮮烈でどこか賑やかな金木犀に比べ、落ち着きや静けさ、奥ゆかしさを漂わせる秋の季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n薄黄木犀の最大の魅力は、その「控えめな淡い色」と「微かに届く優しい香り」にあります。金木犀のように遠くまで強く香るのではなく、近づいたときや風がふっと通った瞬間に気付くような、繊細な五感の動きを捉えるのがコツです。また、花の淡黄色が秋の柔らかな日差しや、静かな庭・路地の風景にしっくりと溶け込む様子を意識すると、深みのある情景を描くことができます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 光・気象: 「秋日和」「夕日」「うす日」「秋風」「微風」「露」\n- 場所・生活: 「書斎」「古庭」「格子窓」「石畳」「箒目(ほうきめ)」\n- 感覚・動作: 「ほのかな」「ただよふ」「こぼるる」「気づく」「息づく」

薄黄木犀」の俳句例 (3件)

水洟や薄黄木犀咲き出づる
草間時彦【現代語訳】秋の冷気ですすりあげる鼻水が出ていることだ。そんな折、庭の薄黄木犀が静かに咲き始めた。【鑑賞】季節の変わり目の肌寒さを「水洟」という日常的で生々しい実感で捉え、そこに咲き始めた薄黄木犀の清楚な花を対置させています。少し寒々しい体感と、ひっそり咲く花の香りが秋の訪れを巧みに表現しています。
薄黄木犀日ざしのなかに匂ひけり
久保田万太郎【現代語訳】薄黄木犀の花が、柔らかに降り注ぐ秋の日差しのなかで、ふわりと優しく香っていることだ。【鑑賞】穏やかな秋の光と、薄黄色い花の控えめな香りが美しく調和した一句です。視覚的な「日ざし」と嗅覚の「匂ひ」が溶け合い、下町の生活感や情緒を愛した万太郎らしい、温かく静謐な時間が流れています。
薄黄木犀の匂ひ来てゐる書斎かな
細見綾子【現代語訳】庭に咲く薄黄木犀のほのかな香りが、風に乗って私の書斎にまで届いていることだ。【鑑賞】読書や執筆に集中している静かな書斎に、微かに甘い香りが漂ってきた瞬間を詠んでいます。強すぎない薄黄木犀の香りだからこそ、思索を邪魔せず、秋の落ち着いた室内の空気を豊かに満たしています。

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