蔓珊瑚

蔓珊瑚

つるさんご

俳句びと 公式スマートフォンSNS

あなたの句を、世界に届けよう

季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。

意味・由来

「蔓珊瑚(つるさんご)」とは、山野の林下に自生するアカネ科の常緑蔓性小低木「ツルアリドオシ(蔓蟻通し)」が、秋に実らせる鮮やかな赤い果実のことです。初夏に二輪寄り添って咲く小さな白い花が結実したもので、秋が深まるにつれて緑の葉の間から珊瑚玉のような艶やかな丸い実を覗かせます。その姿が海の本珊瑚の珠を連ねたように美しいことから「蔓珊瑚」の名がつきました。濃い緑の葉と鮮紅色の実の鮮烈な対比、そして地を這うように広がる控えめながらも気品ある姿が、古くから茶花や盆栽としても愛されています。

この季語で詠むコツ

珊瑚を詠む際は、その「赤の鮮やかさ」と「慎ましやかな佇まい」に焦点を当てるのが基本です。ツルアリドオシの果実は、二つの花の基部が合着して一つの実になるため、実の頂部に花の名残である二つの小さな窪み(窪孔)があります。この繊細な特徴を観察して詠み込むと、単なる赤い実の描写にとどまらない深い写生になります。また、日陰や苔むした地面、庭石を這う姿から、山林の静けさや湿り気、秋の澄んだ空気を対比させると情景が鮮やかに立ち上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・視覚・色彩の言葉:深緑(ふかみどり)、紅(くれない)、露、木漏れ日、影 ・場所・風情の言葉:古庭、苔(こけ)、庭石、這ふ、山門、鉢 ・状態・質感の言葉:濡るる、零(こぼ)る、粒、二つ

蔓珊瑚」の俳句例 (3件)

蔓珊瑚鉢のこなたへこぼれけり
富安風生【現代語訳】鉢植えの蔓珊瑚が、鉢のこちら側へとあふれるようにこぼれ落ちて垂れ下がっている。 【鑑賞】丹精込めて育てられた鉢植えの蔓珊瑚を詠んだ句です。「こなたへこぼれけり」という措辞により、緑の蔓が鉢の縁を乗り越えて実を零れさせている立体的な広がりが感じられます。赤い実のみずみずしい重みと、作者の温かな眼差しが伝わってきます。
蔓珊瑚二つの眼をひらきけり
神尾久美子【現代語訳】蔓珊瑚の実が赤く熟し、その先端に残る二つの花の跡が、まるでぱっちりと二つの眼を見開いたかのようだ。 【鑑賞】ツルアリドオシの実は二つの花が合わさって結実するため、先端に二つの窪み(萼の跡)が残ります。その植物としての特徴を「二つの眼をひらきけり」と捉えた、極めて観察眼の鋭い名句です。小さな赤い実に宿る愛らしさと、秋の深まりを感じさせる生命感が鮮烈に描かれています。
蔓珊瑚這ふ石の面を濡らしけり
松本たかし【現代語訳】蔓珊瑚が這い広がっている庭石の表面を、しっとりと水が濡らしている。 【鑑賞】打ち水か秋の露雨によって、庭石と蔓珊瑚が艶やかに濡れている情景です。湿り気を帯びた石の黒ずみと、濡れていっそう光沢を増した深緑の葉、そして鮮やかな紅の実のコントラストが目に浮かびます。静寂な和の庭園の気品と潤いを巧みに表現した一句です。

みんなの「蔓珊瑚」の詠み(人気順)

この季語を使った人気の投稿はまだありません。

みんなの「蔓珊瑚」の詠み(新着)

この季語を使った「みんなの詠み」はまだありません。

あなたが最初の1句を詠んでみませんか?

関連する「」の季語