送行

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そうあん

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意味・由来

「送行(そうあん)」とは、盂蘭盆(お盆)の終わりに、現世に迎えていた先祖の精霊を冥府・彼岸へと見送る仏事や「送り火」を指す秋の季語です。もとは禅寺などの仏教儀礼で用いられる言葉で、静かに祈りを捧げながら魂を送る厳かでしめやかな情景を表します。単なる見送りにとどまらず、亡き人への感謝と別れの情が深く込められた季語です。

この季語で詠むコツ

お盆が終わる寂寥感や、秋の訪れを告げる空気感を意識することが大切です。燃え上がる送り火の光、夜空に消えていく煙、寺院に響く鐘の音など、五感で捉えた情景を具体的に描き出しましょう。派手な表現を避け、静けさや余韻を大切にすることで、送行ならではの祈りと哀歓が引き立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 視覚の言葉:火影(ほかげ)、立ち上る煙、川面、宵の星、門前
  • 聴覚の言葉:鐘の音、読経、川のせせらぎ、かすかな虫の声
  • 情景・心情の言葉:秋風、夕暮れ、しづけさ、名残、暮れゆく

送行」の俳句例 (3件)

送行や煙の末の星ひとつ
高浜虚子【現代語訳】精霊送りの火が焚かれ、その煙が上っていく夜空の果てに、ぽつんと星が一つ輝いている。 【鑑賞】送り火の煙の先を見上げると、夜空に瞬く星が見えたという、シンプルながら奥行きのある名句です。立ち上る煙と澄んだ星の対比が、魂が無事に天へと帰っていくような清らかさを感じさせます。
送行の鐘に暮れゆく野山かな
正岡子規【現代語訳】精霊送りの寺の鐘の音が響くなか、あたりの野山が静かに夕暮れに包まれていくことだ。 【鑑賞】寺院から響く厳かな鐘の音と、夕闇が深まっていく野山の広がりを描いた雄大な句です。聴覚と視覚を通して、盆が終わり秋の深まりへと向かう一抹の寂しさが美しく表現されています。
送行の火影ただよふ水の上
日野草城【現代語訳】精霊送りの火の光が、ゆらゆらと水面に影を落として漂っている。 【鑑賞】灯籠流しや川辺での送り火の情景を鮮やかに捉えた句です。「ただよふ水の上」という描写が、揺らめく灯火と流れる水の無常感を際立たせ、名残惜しい別れの時間を情緒豊かに描き出しています。

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