終戦日

終戦日

しゅうせんび

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意味・由来

「終戦日(しゅうせんび)」は、1945(昭和20)年8月15日に太平洋戦争(第二次世界大戦)が終結した日を指す、初秋の季語です。「終戦記念日」「敗戦日」「八月十五日」なども同義の季語として扱われます。暦の上では立秋を過ぎているため秋に分類されますが、真夏の強烈な日差しや暑さの記憶とともに語られることが多いのが特徴です。戦争の悲惨さや犠牲者への鎮魂、平和への祈り、戦後の歳月の経過への感慨など、深い思想や情念を込めて詠まれます。

この季語で詠むコツ

「終戦日」という言葉そのものが重く強い歴史的背景を持っているため、感情を直接言葉にしすぎると標語のようになってしまいがちです。コツは、空の青さ、雲の白さ、街の静寂、日差し、蝉の声といった「五感を通した具体的な情景」や日常のささやかな営みを取り合わせることです。あの日と変わらぬ自然の姿を描くことで、かえって平和の尊さや歴史の重みが鮮やかに立ち上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・視覚・自然:青空、入道雲、日差し、山河、海、木漏れ日、鳩 ・聴覚・静けさ:正午、サイレン、黙祷、蝉時雨、静寂 ・心情・動作:祈り、掌(てのひら)、仰ぐ、老い、記憶、歩む

終戦日」の俳句例 (3件)

終戦日海青くして山河あり
角川源義【現代語訳】終戦の日を迎えた。海は深く青く澄み渡り、国破れても山河は雄大に横たわっている。 【鑑賞】杜甫の「国破れて山河あり」を踏まえつつ、終戦の日の変わらぬ日本の美しい自然を直截に詠んだ句です。敗戦の痛恨と虚脱感のなかで、悠然と輝く青い海と山河の姿に、未来への復興と再生への思いが静かに込められています。
終戦日山河は草を惜しまざる
石原舟月【現代語訳】終戦の日、山河の大自然は何ひとつ惜しむことなく、青々と生い茂る草で大地を覆い尽くしている。 【鑑賞】戦争によって人間社会がどれほど傷つき荒廃しようとも、大自然の山河は青草を惜しみなく繁茂させて傷口を包み込んでいきます。自然の圧倒的な生命力と包容力を前にした人間の無力さ、そして生き直すことへの静かな覚悟が感じられる一句です。
終戦日母を恋ひつつ歩きけり
草間時彦【現代語訳】終戦の日、亡き母への恋しさを胸に抱きながら、ただひとり歩いたことだ。 【鑑賞】国家や戦争という大きな歴史の節目において、作者は壮大な思想ではなく「母への情愛」という極めて個人的で純粋な心情に身を寄せています。母を思いつつ歩く足音から、戦争を生き抜いたひとりの人間の孤独と哀切、そして命の尊厳が胸に迫ります。

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