新機

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しんはた

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意味・由来\n「新機(しんはた)」とは、初秋に新しく織り始める機織り(はたおり)、またはその織物のことを指す秋の季語です。古代日本の「棚機つ女(たなばたつめ)」が神に捧げる新しい衣を織った信仰や、中国から伝わった七夕の「乞巧奠(きこうでん)」に由来し、七夕に向けて清らかな気持ちで新しい布を織り始める情景をあらわします。涼風が立ち始める秋の気配とともに、機を織る澄んだ音が響く風雅な季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n「新機」は手仕事の清潔感や、季節の変わり目の清冽な空気感を詠み込むのに適しています。「トントン」「カラリ」といった機を織るリズミカルな音の描写や、新しく張られた糸の美しさ、灯火に照らされる手元の静寂などを意識すると、情緒豊かな句になります。初秋の澄んだ夜気や夕暮れの涼しさと響き合わせるのが効果的です。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・聴覚的な言葉(機の音、糸の音、夜風、虫の声)\n・光や影を表す言葉(夕暮、行灯、月影、涼し)\n・山里や暮らしの風物(山里、茶屋、格子、白糸)

新機」の俳句例 (3件)

新機や灯をともさぬに暮残る
炭太祇【現代語訳】新しく張り替えた機に向かっていると、まだ明かりを灯していないのにもかかわらず、初秋の薄暮の光がいつまでも部屋に残っていることだ。\n【鑑賞】初秋の夕暮れの透明感ある光と、新しい機に向かう静かな時間の流れを捉えた名句です。「暮残る」という表現が、まだ夏の余韻を残しつつも澄み渡っていく秋の気配を見事に描き出しています。
新機に織り込む月や夜の秋
各務支考【現代語訳】新しく織り始めた機織りの布に、まるで澄んだ月影まで織り込んでいくかのような、しみじみと涼しい初秋の夜である。\n【鑑賞】機を織る手元に差し込む美しい月の光を、布の文様の一部として織り込んでいるかのように捉えた幻想的で優美な句です。秋の夜の静けさと清らかさが際立っています。
新機や山路の茶屋の音すずし
与謝蕪村【現代語訳】山道を行くと、ふと立ち寄った茶屋の奥から新しく織り始めた機の音が聞こえてきて、なんとも涼しげである。\n【鑑賞】旅の途中で耳にした機織りの澄んだ音景を描いています。山深い茶屋の静けさと、軽やかに響く機の音が、初秋の心地よい涼しさを五感を通じて伝えてくれます。

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