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「七種の御手向(しちしゅのおんたむけ)」は、秋の七草(萩・尾花・葛・撫子・女郎花・藤袴・朝顔/桔梗)を手向(たむ)けとして神仏や旅の道祖神、あるいは霊前に供えることを意味する仲秋の季語です。古代、旅立ちの安全を祈願して幣帛(へいはく)の代わりに手近な野の花を手向けた風習や、宇多法皇の大井川行幸の際に秋の七草を献じた故事などに由来します。春の「七草粥」のような実利的な行事と対照的に、秋の七草は風雅や祈り、哀傷の念を込めて神仏に捧げられる雅趣あふれる季語です。
神聖さや雅やかさ、また旅路の哀愁や移ろいゆく秋への惜別の情を詠み込むのが基本です。秋の七草そのものを列挙するのではなく、「御手向」という祈りや捧げ物の行為に焦点を当てることで、しっとりとした情緒や厳かな空気を演出できます。野の自然と信仰心、あるいは過ぎ去った人々への追慕の念を取り合わせると深みが生まれます。
・場所・対象:神の御前、道祖神、古寺、峠、旅衣 ・自然描写:野分(のわき)、夕露、月影、風の音、枯れ葉 ・心情表現:手向け、祈り、静けさ、面影、古し(いにしえ)
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