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「渋取る(しぶとる)」とは、秋の初めにまだ熟していない青い渋柿を収穫し、すり潰して圧搾し「柿渋(かきしぶ)」を絞り取る作業を指す秋の季語です。柿渋は古くから防腐・防水・防虫効果を持つ天然の塗料や染料として重宝され、和傘、漁網、木造建築の柱、紙や布の補強など日本の暮らしを支えてきました。農村や山里で行われるこの作業は、秋の実りを暮らしの知恵へと変える伝統的な年中行事でもありました。
「渋取る」という季語を詠む際は、柿渋特有の青く強い酸っぱい匂いや、臼や木桶を使って力強く搾る作業の「音」や「手触り」といった五感を意識するのがポイントです。また、手や衣服が黒褐色に染まる様子や、山里ののどかな風景、秋風の冷たさなどと取り合わせることで、生活感あふれる素朴で力強い句に仕上がります。
・道具:木臼、石臼、木桶、搾り木、筵(むしろ) ・身体の描写:染まる手、黒ずむ指先、腕まくり ・情景・五感:酸き匂ひ(すきにおい)、夕日、山風、長閑(のどか)、農家、日暮れ
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