オリーブの実

オリーブの実

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意味・由来

「オリーブの実」は秋の季語です。地中海沿岸原産のモクセイ科の常緑高木で、日本には明治時代に導入され、瀬戸内海の小豆島などで広く栽培されています。秋になると、初夏に咲いた白く小さな花の跡に楕円形の実を結びます。初秋の実は鮮やかな緑色をしており、秋が深まるにつれて赤紫色から艶やかな黒紫色へと熟していきます。地中海的な明るい異国情緒とともに、実りの豊かさや平和の象徴としての気品を感じさせる季語です。

この季語で詠むコツ

オリーブの実を詠む際は、その「色合いの移ろい(緑から黒紫へ)」や「みずみずしい艶」、そして「海や光との対比」に着目すると情景が鮮やかに立ち上がります。瀬戸内の島々や穏やかな青い海、青空といった開放的な背景と取り合わせることで、乾いた明るい秋の空気感を効果的に表現できます。また、オイルを搾る情景や食卓の情景など、生活感と結びつけて詠むのも現代的で親しみやすいアプローチになります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 色彩・質感の言葉:青き実、黒みゆく、紫、艶(つや)、みずみずし、たわわ
  • 風景・天候の言葉:瀬戸の海、島日和、青空、潮風、陽光、波音
  • 動作・生活の言葉:摘む、搾る、籠(かご)、食卓、ワイン

オリーブの実」の俳句例 (3件)

オリーブの実の黒みゆく島日和
能村登四郎【現代語訳】オリーブの実が次第に黒く熟していく、穏やかで晴れやかな島の秋の日であることよ。 【鑑賞】瀬戸内の島などを訪れた際の景でしょう。実が黒く色づく季節の深まりと、穏やかな「島日和」の陽光が見事に調和し、あたたかく豊かな秋の情景を描き出しています。
オリーブの実青き日和の瀬戸の海
稲畑汀子【現代語訳】まだ青いオリーブの実が揺れる、抜けるような秋晴れの日の瀬戸内海の風景である。 【鑑賞】初秋のまだ若いオリーブの緑の実と、晴れ渡る青空、そして穏やかに広がる瀬戸の海の青が見事なコントラストを成しています。明るく澄んだ光景が目に浮かぶ爽やかな句です。
オリーブの実のこぼれ易かりし黒さ
細見綾子【現代語訳】オリーブの実が熟しきって今にも枝からこぼれ落ちそうなくらい、濃く艶やかな黒さを湛えている。 【鑑賞】完熟したオリーブの実の黒さから、触れればポロリと落ちてしまいそうな実りの充実感を捉えた一句。色の描写を通じて、生命の瑞々しさと収穫の適期を繊細に感じ取っています。

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