泣角力

泣角力

なきずもう

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意味・由来\n「泣角力(なきずもう)」は、主に秋の祭礼や収穫祭の神事として全国各地の神社などで行われる行事です。赤ちゃんを力士や行司が抱きかかえて土俵に上げ、相手とにらみ合わせたり驚かせたりして、先に泣いた方、あるいはより大きく元気な声で泣いた方を勝ちとします。「泣く子は育つ」という言葉通り、泣き声で邪気を祓い、我が子の健やかな成長と無病息災を祈願する、素朴で温かい民間信仰に根ざした秋の季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n単に「赤ちゃんが泣いている」と状況を説明するだけでなく、赤子の無心な生命力をどう切り取るかが大切です。全力で泣き叫ぶ顔、硬く握りしめた小さな拳、反り返る身体、宙に浮いた小さな足裏など、赤ちゃんの身体の部分や動作をクローズアップすると生き生きとした句になります。また、必死に泣く赤子と、それを微笑ましく見守る親や力士の笑顔という「泣き」と「笑い」のコントラストを捉えるのも効果的です。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・赤ちゃんの様子:足裏、拳、大口、涙、反り身、無心\n・土俵周りの情景:力士、腕(かいな)、行司、抱き上げられて、歓声、笑顔\n・秋の季感や天候:秋日和、秋晴、澄む、土俵の砂

泣角力」の俳句例 (3件)

泣角力天へひらたき足裏かな
古舘曹人【現代語訳】泣き相撲で力士に高々と抱き上げられた赤子の足の裏が、無心に天に向かってぱっと開いていることだ。【鑑賞】土俵の上で力士に抱かれた赤子が全力で泣いている一瞬、その開いた小さな足の裏に焦点を当てています。天に向かって開かれた柔らかな足裏に、赤子の逞しい生命力と神事の清々しさが鮮やかに描かれています。
泣角力高々と抱かれ声競ふ
能村研三【現代語訳】泣き相撲の土俵で、赤子たちが力士の腕に高々と抱き上げられ、張り裂けんばかりに泣き声を競い合っている。【鑑賞】土俵上で高く掲げられた二人の赤子が、互いに負けじと全力で大声をあげている迫力と賑やかさを素直に詠んでいます。「声競ふ」という表現が、泣き相撲という神事の真剣さと微笑ましさを見事に捉えています。
泣相撲力士の腕に反り身して
鷹羽狩行【現代語訳】泣き相撲において、大きな力士の太い腕の中で、赤子が嫌がって全身を反らせている。【鑑賞】屈強な力士の太い腕と、その中で精一杯に反り返って泣く小さな赤子の対比がユーモラスかつ写実的です。赤子の必死な抵抗と、それを優しく受け止める力士の安定感が情景としてありありと目に浮かびます。

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