萌
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意味・由来

「萌(もえ)」は、草木が芽を吹き出し、新しい命が大地や枝先から姿を現す様子を表す春の季語です。動詞「萌ゆ(もゆ)」の名詞形であり、単に生えた芽そのものだけでなく、命が内側から外へと力強く湧き出ようとする勢いや、その気配全体を包み込んでいます。「草萌(くさもえ)」や「萌黄(もえぎ)」といった言葉にも通じるように、厳しい冬の寒さを耐え抜いた万物が一斉に目を覚ます、希望に満ちた春の訪れを象徴する美しい言葉です。

この季語で詠むコツ

「萌」を句に詠み込む際は、ただ芽が出ている風景を客観的にスケッチするにとどまらず、微細な命の動きや息吹を五感で捉えることが大切です。例えば、硬い土を押し上げて顔を覗かせる力強さや、生まれたての柔らかな黄緑色の輝き、湿り気を帯びた大地の温もりなどに目を向けましょう。目に見える姿だけでなく、「兆し」や「気配」としての萌を意識することで、静寂から生命が躍動し始めるドラマチックな瞬間を描くことができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・自然の情景:黒土、日差し、春雨、岩肌、小川 ・質感や色彩:淡き緑、やわらかき、ぬくもり、微光、湿り ・動作や気配:息吹、ひそかに、土を割る、ほどける、兆す

「萌」の俳句例 (1件)

先づ萌ゆる花壇の外の唯の土
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)

みんなの「萌」の詠み

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