来る雁
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くるかり

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意味・由来\n「来る雁(くるかり)」は、秋に北方から日本へ渡ってくる雁を指す季語です。雁は古くから季節の移り変わりを告げる代表的な鳥として親しまれてきました。「来る雁」という表現には、はるばる海を越えて旅をしてきた鳥たちを、懐かしさと共に温かく迎え入れる、日本人の優しい眼差しが込められています。単なる「雁」という名詞以上に、「今まさに到着した」「今年もまた来てくれた」という動的な喜びや時の経過を感じさせる季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n「来る雁」を詠む際は、その「渡ってきたばかりの生命の息吹」や「旅路の疲れ」に注目すると良いでしょう。また、北国から吹く冷たい風や、秋の曇り空といった背景を描くことで、雁たちの長旅をよりドラマチックに引き立てることができます。上空を飛ぶ雁の姿だけでなく、地上で彼らを待ち受ける草木や水面の変化、人間の生活の様子を取り合わせることで、遠くの空と手元の風景が立体的に繋がります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 空の様子を表す言葉(「薄曇り」「雨の空」「夕映え」など)\n- 地上の自然や生活を映す言葉(「青田」「庭の池」「露」「刈田」など)\n- 旅路の情景や動きを想起させる言葉(「羽音」「連れ立って」「列」「旅衣」など)

来る雁」の俳句例 (3件)

来る雁や青田のうへの夕ぐもり
与謝蕪村【現代語訳】北の国から渡ってきた雁が飛んでいる。その下には、まだ青さの残る田が広がり、夕暮れ時の薄暗い雲が垂れ込めている。【鑑賞】蕪村らしい絵画的な一句。秋になり飛来した雁と、まだ刈り取られる前の青田、そして空を覆う夕ぐもりの対比が、寂しげでありながらも美しい秋の風情を伝えています。
来る雁や昨日今日降る雨の空
小林一茶【現代語訳】北から渡ってきた雁たちが、昨日から今日にかけてずっと降り続いている、この雨の空を飛んでいることだ。【鑑賞】旅の疲れを抱えながら、冷たい秋の雨の中を飛び続ける雁たちに対して、一茶が温かくもどこか切ない視線を送っている句です。
来る雁のなみだや露の草の原
上島鬼貫【現代語訳】渡ってきたばかりの雁が落とした涙だろうか。草の原に降りているこの一面の露は。【鑑賞】露を、遥々渡ってきた雁の涙に見立てるという古典的な見立てを踏襲しつつ、秋の朝の美しさと哀愁を表現した風雅な一句です。

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