栗虫
autumn 動物

栗虫

くりむし

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意味・由来

「栗虫(くりむし)」は、秋の味覚である栗の実に寄生する虫(主にクリシギゾウムシなどの幼虫)を指す季語です。栗を拾った時や、いざ食べようと皮を剥いた時に、中からひょっこりと現れる白くて小さな芋虫を指します。果実を損ねてしまう嫌われ者でありながら、古くから人々の暮らしに身近な存在として親しまれ、生活感やユーモア、あるいは秋の深まりを感じさせる素材として俳句に詠まれてきました。

この季語で詠むコツ

栗虫を詠む際は、単なる害虫としての嫌悪感だけでなく、その丸々と太ったユーモラスな姿や、不意に出会った時の驚きなど、人間味のある「生活のリアリティ」を描写するのがコツです。また、美味しい栗を楽しみにしていた期待感と、虫を見つけた時の落胆という対比や、小さな虫の命を通して秋の物寂しさを表現するのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 動作:剥く、齧る、こぼる、這い出る、見出す
  • 状態・色彩:白し、肥ゆ、渋皮、穴、小皿
  • 感情・背景:惜しむ、驚く、静けさ、台所、灯火

栗虫」の俳句例 (3件)

栗虫や拾ひのこされ肥え太る
正岡子規【現代語訳】誰にも拾われずに地面に残された栗の中で、栗虫がぷっくりと肥え太っていることよ。【鑑賞】落ち栗の中で人知れず育つ栗虫の生命力を、ユーモラスかつ写実的に捉えた子規らしい大らかな一句です。
栗虫の白うこぼるる渋皮かな
炭太祇【現代語訳】栗の渋皮を剥いたとき、そこから白い栗虫がぽろりとこぼれ落ちてきたことよ。【鑑賞】渋皮の茶色と、栗虫の白さの色彩対比が鮮やかです。不意の出来事を飾らずにそのまま切り取っています。
栗虫を殺して秋を惜しみけり
夏目漱石//現代語訳//栗の中にいた虫を退治しながら、去りゆく秋の物寂しさを惜しんでいることだ。【鑑賞】「栗虫を殺す」という日常の細やかな、少し残酷な行為を通して、秋の終わりがもたらす一抹の寂寥感を表現しています。

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