米俵編む
autumn 生活

米俵編む

こめだわらあむ

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意味・由来

「米俵編む(こめだわらあむ)」は、秋の稲刈り・脱穀を終えた後、収穫した新米を保存・出荷するための米俵を藁(わら)で編み仕立てる作業を指す秋の季語です。昔の農村では、家族総出や夜なべ仕事として土間や納屋で俵編み機を使って行われました。実りの秋の豊かさや収穫への感謝、そして冬支度へと向かう農家の手仕事の温もりと勤勉さを象徴する生活感あふれる季語です。

この季語で詠むコツ

俵を編む作業の「音」や「藁の香り」、「手の動き」など、五感を使った具体的な描写を取り入れると生き生きとした句になります。俵編み機の軋む音やトントンと藁を叩くリズム、新藁の青みのある香りは、秋の実感を引き立てます。また、作業が行われる土間や納屋の薄暗がり、秋の澄んだ夕日や月明かりと対比させることで、農村の静けさや夜なべの深まりを情緒豊かに表現できます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 場所・道具:土間(どま)、納屋(なや)、編み機、木槌、藁屑(わらくず)
  • 時間・光:秋日(あきひ)、夕影、夜なべ、月夜、灯影(ほかげ)
  • 感覚・状態:新藁(しんわら)の香、手のひら、軋む音、澄む、更ける

米俵編む」の俳句例 (3件)

俵あむ親のひざもと月夜かな
小林一茶【現代語訳】親が米俵を編んでいるその足元で、子どもが寄り添って過ごしている。外には美しい秋の月明かりが差し込んでいることよ。 【鑑賞】秋の夜なべ仕事に精を出す親のすぐ側で安心して過ごす子どもの姿を描いた温かな句です。静かに更けていく月夜の澄んだ空気と、俵を編む親子の親密な情愛が見事に調和しています。
俵編む音や隣も夜の秋
炭太祇【現代語訳】俵を編むリズミカルな音が聞こえてくる。隣の家でも同じように夜なべ仕事をしている秋の夜であることよ。 【鑑賞】農村の秋の夜、静まり返った集落のあちこちから俵を編む音が響き合う情景を捉えています。隣家も自分たちと同じように実りに感謝し夜なべに励んでいるという、農の暮らしの連帯感と深まりゆく秋の気配が感じられます。
俵編む音澄みわたりぬ秋の暮
飯田蛇笏【現代語訳】俵を編む作業の音が、澄みきった秋の夕暮れの空気にどこまでも響き渡っている。 【鑑賞】秋の冷涼で澄明な大気の中に響く俵編みの乾いた音を格調高く詠み上げた一句です。夕暮れ時の山河の静けさと手仕事の素朴な営みが見事なコントラストを生み出しています。

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