木守
autumn 植物

木守

きもり・きまもり

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意味・由来\n「木守(きもり・きまもり)」とは、秋の収穫の際に、来年の豊作を祈る信仰や、鳥たちへの思いやり(分け前)として、柿や柚子などの果樹の梢にわざと一つだけ残しておく果実のことです。主に「木守柿(きもりがき)」として詠まれることが多く、葉が落ち尽くした梢にポツンと残る赤や黄色の実が、晩秋から初冬にかけての寂しげな風景に温かみを与えます。\n\n### この季語で詠むコツ\n梢の先にたった一つだけ取り残された果実に注目し、その「孤独感」や「凛とした存在感」を対比的に表現するのがコツです。周囲の葉がすべて散ってしまった寒々しい光景や、冬の冷たい空気、広く澄んだ空などを取り合わせることで、木守が持つ叙情的な美しさが一層際立ちます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 空の様子(大空、夕日、茜雲、冬うらら、紺青)\n- 自然の要素(北風、鵯、烏、梢、枝先)\n- 心理・状態(一つ、残る、寂し、灯る、静か)

木守」の俳句例 (3件)

木守柿一つ夕日のなかにあり
高浜虚子【現代語訳】梢に残されたたった一つの木守柿が、沈みゆく夕日の光の中にぽつんと浮かび上がっている。\n【鑑賞】葉の落ち尽くした木にたった一つ残された柿の実が、夕暮れの柔らかな光を浴びて輝く瞬間を捉えた写生の一句です。どこか寂しげでありながらも、自然への感謝や温かさを感じさせる虚子の代表的な名句です。
木守柿一つ残して旅に出づ
正岡子規【現代語訳】庭の柿の木に、来年の豊作を祈る木守柿を一つだけ残して、私は旅へと出発する。\n【鑑賞】旅立つ自分自身の心細さや決意と、留守を守るようにポツンと残された木守柿の姿を重ね合わせています。柿を愛した子規ならではの、身の回りの自然に対する深い愛着がにじみ出る作品です。
木守柿大空の紺動かずよ
飯田蛇笏【現代語訳】木守柿が一つ残る梢の向こうに、深く澄み渡った大空の紺色が、微動だにせず広がっている。\n【鑑賞】晩秋の深く澄み切った青空(紺色)と、ぽつんと赤く残された木守柿の対比が鮮やかです。動かない空の静寂と、一点の木守柿が放つ存在感が調和し、蛇笏らしい格調高く重厚な景色を描き出しています。

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