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「片蔭(かたかげ)」とは、夏の強烈な日差しによって、道路の片側や塀、建物の裾などにくっきりと生じる日陰のことです。太陽が照りつける真夏、人々や生き物が焼けつくような暑さを避けて、細長い日陰に身を寄せながら歩く様子や、光と影の強烈な対比を表す夏の季語です。「片影」と書かれることもあり、暑熱の厳しさと、その中に見出す一筋の涼しさを同時に感じさせます。
単に「日陰があって涼しい」と説明するのではなく、片蔭の細さや、そこからはみ出したときの灼熱感、あるいは片蔭をたどる人の動きを描き出すのがコツです。日向のまぶしさやアスファルトの熱気、白日下の静けさを対比として意識すると、片蔭の存在感がぐっと際立ちます。日陰に潜む猫や、傘をすぼめて壁際を歩く姿など、日常の具体的な情景を切り取ってみましょう。
・壁、塀、路地、坂道、歩道(片蔭ができる場所を示す無季の言葉) ・日傘、白靴、汗(夏の情景を深める夏の言葉) ・辿る、伝ふ、縮こまる、息をひそむ(片蔭を歩く動作や様子を表す無季の言葉)