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「榠樝の実(かりんのみ)」は、バラ科の落葉高木であるカリンが秋に結ぶ果実を指す季語です。秋が深まるにつれて楕円形の大きな実が鮮やかな黄色に熟していきます。この実は非常に硬く、渋みがあるため生食には適しませんが、極めて芳醇で甘い香りを放つのが特徴です。古くから果実酒やのどの薬(のど飴など)として親しまれ、庭木としてもよく植えられています。
榠樝の実を詠む際は、その「硬さ」「重さ」「独特の強い香り」、そして「鮮やかな黄色の色彩」といった五感に訴えかける特徴を捉えるのがコツです。木にたわわに実っている様子だけでなく、地面に落ちた時の「ごとり」という重々しい音や、部屋に置いた実から漂う豊かな香りなど、生活の身近な場面と取り合わせることで詩情が生まれます。
・触覚や嗅覚を想起させる言葉:重し(おもし)、硬し(かたし)、匂ふ(におう)、香(かおり) ・日常の動作や静物:机の上、棚、拾ふ、落つる ・季節の情景:雨、庭、乾きし土
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