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「駆鶉(かけうずら)」は、秋の季語である「鶉(うずら)」の傍題(関連する季語)の一つです。秋の野原において、草むらの間に身を隠しながら、せわしなく、かつ俊敏に走り回る鶉の習性を捉えた動的な季語です。鶉は本来、警戒心が強く人目を避ける鳥ですが、猟犬などに追われたり、あるいは自ら餌を求めて草むらを走ったりします。その際、姿は見えなくとも草の葉がサササと不自然に揺れ動く様子などから、その存在が知られます。ただ寂しく鳴く鶉の声だけでなく、野生の小さな生命が必死に駆ける緊迫感や、そこから漂う哀愁がこの季語の魅力です。
「駆鶉」を詠む際は、鳥そのものの姿を直接描くよりも、「姿は見えないが、確かにそこに気配がある」という間接的な描写を意識するのがコツです。例えば、草の揺れ、かすかな足音、乾いた土の匂いなど、五感を研ぎ澄ませてその動きを表現します。また、秋の終わりの寂しい枯野や広大な武蔵野といった「静」の空間の中に、駆鶉という小さく素早い「動」を置くことで、秋の深まりや孤独感をより一層際立たせることができます。
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