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「海州常山(かいしゅうじょうざん)」とは、シソ科(旧クマツヅラ科)の落葉小高木「クサギ(臭木)」の漢名です。葉を揉むと独特の強い臭気があることから「臭木」と呼ばれますが、秋になるとその名からは想像できないほど美しい姿を見せます。紅紫色に色づいて星形に開いた萼(がく)の中央に、光沢のある深い瑠璃色(藍色)の丸い実をつけます。漢方では根や葉を生薬として利用し、中国の山東省・海州に産する常山(薬草)に似ていることからこの名がつきました。俳句では、実の鮮烈で神秘的なコントラストに焦点を当てて秋の風情を詠むのが通例です。
海州常山を詠む最大のポイントは、紅い星形の萼と藍色の実が織りなす「鮮やかな色彩の対比」です。山野や林の縁、あるいは薄暗い木漏れ日の中に輝くその実の静けさや、晩秋に実がポロリとこぼれ落ちる儚さに着目すると深みが出ます。「臭木の実」という通称よりも漢名「海州常山」を用いることで、端正で格調高い響きと静寂な雰囲気を醸し出すことができます。
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