稲妻

稲妻

いなずま

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意味・由来

「稲妻(いなずま)」は、秋の夜空を一瞬にして鮮やかに照らし出す電光を指します。古くは、稲が実をつける初秋の時期に雷光が多いことから、雷の光が稲を結実させるという信仰がありました。そこから「稲の夫(つま)」という意味で「いなづま」と呼ばれるようになり、やがて実りをもたらす恵みの光としても捉えられるようになりました。

この季語で詠むコツ

稲妻の最大の魅力は、圧倒的な閃光と一瞬で消え去る刹那のコントラストにあります。「ピカッと光った」という現象そのものだけでなく、光によって闇の中に一瞬だけ浮かび上がった風景や人物、あるいは光が消え去った後の深い闇や静寂を描き出すと、深みのある句になります。遠くの山や海を照らす静かな稲妻か、間近に落ちるような激しい稲妻か、その距離感や音の有無を意識することも大切です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・闇、夜空、水平線、山並み(背景となる空間) ・窓、障子、柱、白壁(光を受け止める建造物) ・瞬き、影、静寂、息をのむ(一瞬の緊張感を伝える言葉) ・刈田、案山子、水面(秋の風情を深める言葉)

「稲妻」の俳句例 (5件)

稻妻に行きあたりたる闇夜哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
稻妻や闇の方ゆく五位の聲
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
稻妻にひとゆりゆれる鳴子かな
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
稻妻を手にとる闇の紙燭哉
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
どこやらに稻妻はしる燈籠哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

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