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「行合の橋(ゆきあいのはし)」は、初秋の夜空に輝く天の川にかかる橋のことで、七夕の伝説において織女と牽牛が出会うために鳥のカササギが羽を連ねて架けるとされた「鵲の橋(かささぎのはし)」を指す雅やかな季語です。「行合」には、夏から秋へと季節が移り変わる境目という意味や、互いに行き交うものが出会うという意味が含まれており、古今和歌集の時代から詩歌に詠まれてきました。実在する特定の橋に、この七夕の逢瀬の物語や季節の移ろいの風情を重ねて詠まれることもあります。
天上の伝説に由来する言葉であるため、ただ観念的・幻想的に詠むだけではなく、実感のこもった地上の情景と結びつけるのが上達の秘訣です。夜空を渡る澄んだ風の冷たさや、川面のかすかな水音、夜風に揺れる木々の葉など、五感でとらえた秋の気配を取り合わせることで、言葉の持つロマンチックな世界観がぐっと引き立ちます。また、旅路での出会いや別れといった、人と人との交差をこの橋のイメージに託して詠むのも趣深い手法です。
・天の川(あまのがわ/秋の季語) ・星月夜(ほしづきよ/秋の季語) ・秋風(あきかぜ/秋の季語) ・水音(みずおと/季節を持たない言葉) ・足音(あしおと/季節を持たない言葉)