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「櫨ちぎり(はぜちぎり)」とは、晩秋から初冬にかけて、ハゼノキの実を収穫する作業を指す季語です。ハゼノキの実からは和蝋燭などの原料となる「木蝋(もくろう)」が採れるため、かつて西日本(特に九州の筑後地方など)では重要な産業として盛んに行われていました。実をちぎる際には、高い木に登って手や鉤(かぎ)を使って房ごと捥ぎ取ります。ハゼの樹液にかぶれないよう手甲や脚絆、覆面で身を固める姿や、青空に鮮やかに映える紅葉のなかで作業が進められる光景は、秋の深まりを告げる風物詩でした。
高い梢での作業という「高低差」や、秋風に吹かれながら行う「労働の手触り・緊張感」に着目すると臨場感が出ます。ハゼの実は乾いた硬い音を立てて籠に落ちるため、聴覚的な描写を入れるのも効果的です。また、作業をする人の姿を通して、深まる秋の山里の静けさや暮らしの営み、季節の移ろいに対する哀愁をにじませると、味わい深い句に仕上がります。
・道具や動作:手籠(てご)、竹竿、高枝、ちぎる、落つ ・自然・天候:秋晴、夕日、からっ風、小鳥、尾根、青空 ・場所・風情:段々畑、山里、古道、蝋の町、日向
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