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「はごの木(白熊の木)」とは、ウルシ科の落葉低木である「スモークツリー(煙の木)」の和名です。初夏に淡緑色の小花を咲かせた後、結実しなかった花柄が無数の羽毛状に長く伸び、木全体がまるで煙やもやに包まれたように白くふわふわとした姿になります。この独特な毛のような様子が、仏具の払子(ほっす)などに使われるヤクの尾の毛「白熊(はぐま/はご)」に似ていることから「白熊の木(はごの木)」と名付けられました。晩夏から秋にかけて羽毛が色づき、さらに秋が深まると丸みのある葉が見事な紅葉を見せるため、秋の情景として愛されています。
はごの木の特徴は、何といっても輪郭を失ったかのような曖昧で幻想的な質感にあります。煙が立ちのぼっているかのような不思議な風情、夕暮れの淡い光を受けてぼんやりと浮かび上がる美しさ、風に揺れる頼りなげな軽やかさなどに着目して詠むのが効果的です。また、晩秋の鮮やかな紅葉の風情を取り上げるのも一興です。具象でありながら抽象的な雰囲気をまとった木ですので、心象風景と重ね合わせるのも面白いアプローチになります。
視覚的な幻惑感を強める「夕暮れ」「薄暮」「煙」「霞」、手触りや質感を伝える「ほのぼの」「微風」「淡し」、光のニュアンスを描く「残照」「夕日」「月影」などの言葉とよく調和します。